ゴールデンウィーク明けの体調不良~五月病・六月病~

こんにちは、浜松市はりを刺さない鍼灸師の佐野です。

ゴールデンウィーク明けは自律神経系の不調、不安障害・うつ病・適応障害や不登校になったりされる方が多い季節です。

4月に入社・入学・昇進・異動など環境の変化があり、その疲れが出てくる時期でもあります。

いわゆる五月病(体力のある方だと6月に出てくるので六月病でしょうか・・)との関連がありますが、今回ははゴールデンウィーク明けの体調不良や不登校について一緒に考えていきたいと思います。ぜひ最後までご一読ください。

 結論:原因は環境変化へのストレスなのでストレスから離れて休息とストレス解消。

いわゆる5月病の原因は4月からの新しい環境変化から受けていたストレスに自分ではストレスを自覚できていなかった方がそのまま過ごされていて、GWという長期休暇が挟まることで一気に気が抜けたり、逆にGW中にアクティブに動きすぎて体力の限界を迎えた時に出てくる症状です。

ここで言うストレスとはストレス反応を引き起こす刺激のことを言います。一般的に言われる「嫌な事」という意味ではなく、自覚のあるなしに関わらずストレス反応により交感神経が刺激されてしまう状態です。

私達はすべてのストレスが自覚できるわけではありません。楽しい事であっても変化はストレス反応を引き起こします。

血圧の変動や心拍数の変化、呼吸などを気にしていない限りストレス反応は見落とされてしまうのが普通です。

五月病は医学的にはストレス性障害(適応障害)の軽いものと考えてよい病態なので、ひどくなれば適応障害やうつ病、不安感が主体であれば不安障害の診断がつくと思いますが、疲れやすい、やる気・集中力の低下、不眠症状、不安感、鬱っぽくなるなどの症状が出てきます。

体力がある方の場合五月ではなく六月病としてこのような状態になる方もいます。

子供の場合はこういった体調不良をうまく言葉にできないことで何となく学校へ行きたくないと言ったり、実際に行こうとするとお腹が痛くなる、頭痛がする、朝起きられなくなるなどの起立性調節障害と同じ症状が出てきます。

原因は気が付かなかった4月からのストレスの過剰ですから、適応障害の治療と同じようにストレスを受けた可能性の高い原因(環境)から一旦離れて十分な休息をとることが改善の基本になります。

自分が心理的に嫌だと感じていなくても一旦は離れることが大切です。

環境の変化はストレスになる

ストレスというと多くの方が心理的ストレスのことをストレスだと考えられることが多いですが、医学の世界でいうストレスというのは「ストレス反応が起こる刺激」のことを指します。

簡単に言えば、交感神経が高まってしまう反応(リラックスしずらくなる)のことです。

私達の脳は「変化を嫌います」そちらの方が同じことを繰り返すだけでエネルギーの消費が少なくて済むからです。

例えば、シャンプーとボディーソープの配置を入れ替えただけでも、私達にとってはストレスになります。

なぜなら、今まで何も考えずに習慣でやっていた行動を意識的に変えなくては正しくシャンプーやボディーソープを使うことが出来ないからです。

同じように日本では4月は進学、進級、就職、転職、異動など、環境や立場が変化する方が多いシーズンです。

これにプラスして引っ越しや生活リズムなどの生活上の変化も加わるとかなり大きな環境の変化にさらされ体の中では強いストレス反応が起こることになります。

直ぐにその状態に適応できればいいのですが、適応しそこなった際に五月病として症状が出てきます。

環境変化によるストレスから5月病の予防法

環境変化によるストレスを和らげるには「環境が変わることをしっかりと自覚する」ことが有効です。

「え?そんなことで?」

と思われるかもしれませんが、ストレスの多くは予想と現実のギャップにより生じます。

3月までいた慣れた環境・立場(役割)が変化したことを自覚し、積極的に環境に適応しようとするというのは、今はどういう環境なのかを的確に予想し直すことです。

しかし、3月までの慣れた環境・立場(役割)と同じような生活を継続しようとすると、3月まで使っていた予想を新しい環境でも同じようにしてしまいます。

そうすると、当然、現実との間により多くのギャップが発生する為より多くのストレスを受けることになります。

その結果、予想と現実の差を何度も持続的に感じることでストレス反応が何度も起き、ちょうど環境の変化から1ヶ月ぐらいたった5月の連休で気が抜けたぐらいから、ストレス性障害の症状が出てくることになります。

5月病っぽいなと思ったら休息は今すぐとろう

既に体調不良が出てきてしまっているのであれば、一旦ストレスの原因と考えられる環境から離れてひどくなる前に休息をとるようにしてください。

ストレス性障害(五月病)の基本はストレスを取り除いて休息することです。

しかし、6月になると梅雨が始まります。

そうなると雨が降る日が多くなり、今度は低気圧と光不足による生物的ストレスが重なってくることになります。

この状態が一ヶ月近く続くことになる為、天候が安定している今の時期にしっかり休息して回復しておかないと、7月以降も引きずることになったり、うつ病などへと進行してしまいます。

あまり、ダラダラと体調不良を継続しているとこの状態が常態化して、うつ病・自律神経失調症などに発展していきます。

積極的に回復する為には?

軽い運動や自然に触れる、アロマ、マッサージを受けるなど、リラクゼーション効果のあることを行いながら、のんびり過ごすことが積極的に回復するうえでは有効です。

しかし、ストレス反応により首や肩がはっているなど、身体全体がこわばってきてしまっている場合には、生物的ストレスがかかった状態での休息なので休息しているのに回復が遅くなってしまいます。

その為、身体を緩めた状態で休息した方が短期間で改善しやすくなります。

本格的な身体のこわばりや緊張の場合はマッサージよりも鍼灸や整体を受けられた方が改善しやすいので、そういった専門家の力を借りることも大切です。

ストレスを解消するには運動がとても効果的です。苦しいほど動く必要はありませんが軽く汗を流して気持ちが良いぐらいの運動を毎日行うと良いです。

基本は食事・睡眠・運動ですから、基本を大切にしたうえでプロの力も借りるということも検討してみましょう。

まとめ

・4月に変化した環境にうまく適応できていないことが5月病の原因になります。

・回復には休息がとても重要です。

・疲れやすい、やる気・集中力の低下、不眠症状、不安感、鬱っぽくなるなどの症状が出ます。

・子供の場合は起立性調節障害のような症状を出すことがあり、不登校へとつながることもあります。

・4月に環境や立場(役割)に変化が生じていることが5月病の引き金になります。

・5月病を予防するには環境・立場が変化したことを自覚して生活することが大切です。

・5月病っぽいと感じたら、無理せずに早く休息をとりましょう。

・無理を続けるとうつ病・自律神経失調症などで何年何ヶ月も辛い状態が続く可能性もあるので甘く見ないでください。

当院での改善を希望される方は、適応障害起立性調節障害をご覧ください。

当院への来院が難しいけれど、改善の為にどう生活したらいいのかを相談したい方はオンラインカウンセリングをご利用ください。

心身堂鍼灸院院長
この記事を書いた人
鍼灸師 佐野 佑介

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
2012年に独立開業。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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