新年度から体調不良になる原因と対策

ブログをご覧頂きありがとうございます。浜松市はりを刺さない心身堂鍼灸院の佐野です。

4月から新年度が始まりますが、自律神経やメンタルの悩みが徐々に増えていく時期でもあります。

今回は新年度から体調不良が引き起こされやすい原因と対策について一緒に考えていきたいと思います。是非、最後までお読みください。

結論:役割の変化を自覚しないことで無自覚な社会・心理ストレスを抱え込みやすい

就職・異動や進学・進級、一人暮らしを始めるなど4月は、今までの環境から異なった環境へと変化する方も多い季節です。

新しい環境というしっかりと自覚できる大きな環境の変化であれば、自分の役割が変化することを自覚しやすいのですが、3月までとあまり環境が変わっていると感じていない場合には自分の役割が変化していないか?を振り返ることが大切です。

例えば社会人2年目で異動がない場合、3月までと同じ環境だと考えてしまいがちですが、多くの場合役割が変化しています。

あなたが指導係になっていなくても新入社員が入社してくる。1年たったからそろそろ一人でできる仕事は一人だけでやってもらうようになってくるなどです。

役割の変化に気が付かないと、あなたが思っていたことと違うことが身の回りに頻発するようになる為、社会心理的ストレスを受けやすくなってしまいます。

しかし、この役割の変化を自覚するだけで社会心理的ストレスを和らげて適応しやすくなることがわかっていますので、役割の変化について自覚していくことで新年度以降、自律神経やメンタルの問題で悩まされにくくなります。

役割の変化を自覚しないとストレスを受けやすくなる

現在の神経科学では大統一理論といって、非常に簡単に言えば脳の役割は「予測すること」であると考えられています。(参考:脳の大統一理論 自由エネルギー原理とはなにか

その為、私達の脳は予測と異なることが起こった際に、危険であると判断します。つまり、ストレスだと認識してストレス反応を引き起こします。

https://shin2do.com/%e8%87%aa%e5%be%8b%e7%a5%9e%e7%b5%8c%e3%81%8c%e4%b9%b1%e3%82%8c%e3%82%8b%e5%8e%9f%e5%9b%a0%e3%83%bb%e3%83%a1%e3%82%ab%e3%83%8b%e3%82%ba%e3%83%a0/

前述の例でいえば、社会人1年目を終えて仕事も何となく全体像が見えてきて、少しずつできることもできるようになってきて、ちょうど1年たったからそろそろ一人で仕事を任せようとか、これぐらいの仕事は指導なしでミスなく自分でやってもらいたいなど、周囲のあなたに対する役割が変化してきます。

あなたも役割が変化していることを自覚できていれば、役割の変化を予測できているので、新しい仕事を任されたり、今までと異なる仕事を振られてもストレスは最小限となります。

しかし、役割の変化を自覚していないと、予測が外れてしまう為、脳が危険だと判断してストレス反応が引き起こされてしまいます。

ストレス反応は役割の変化を自覚するまで続きやすくなってしまう為、その結果環境に適応できなくなり、本人も無自覚で、客観的にも過剰にストレスがかかっているように見えないのに、適応障害などを引き起こす原因となります。

役割の変化を自覚するとは?

対策は役割の変化を自覚することですが、役割の変化を自覚するといわれても、抽象的過ぎて何をどうすればよいのかわからない方も多いかと思います。

具体的に言えば「今までとは違う」という意識を持つことが予防には重要です。

昨年度までと同じだという、予測をしてしまっているからこそ、予測が外れてしまうので昨年度までと違うのだと意識するだけで、新しい仕事を任せられたり、先輩が横について指導してくれなくなったりといった変化にも適応していくことが出来ます。

私達はもともと環境の変化に適応できるようにできていますので、積極的に役割の変化を受け入れていく姿勢が大切です。

しかし、私達は本能的には変化を嫌う傾向があります。

昨年度までは○○だったのに・・・といった感じで、過去の状態に固執し続けていることもストレス反応を引き起こしやすくなる要因になります。

変化した環境(役割)を元に戻そうとするよりも、自分が環境(役割)に合わせて変化していくことが重要です。

体調不良が出てきてしまったら・・・

環境の変化に気が付かないで体調不良が出てくる場合、自律神経症状が出てくることになりますが、人によっては適応障害になってしまう場合があります。

適応障害の症状の場合

休日はそれほど体調不良は出ていないけれど、仕事がある日だけ体調不良が出てくる場合には、適応障害になっている場合があるので、早期に心療内科に受診して医師の診断書をもらって休職することが重要です。

適応障害を放置するとうつ病や不安障害へと病態が悪化してしまい、回復までに年単位の時間がかかることになります。数か月の休職で回復することが多いので、まずは悪化させないことが何よりも大切です。

体調が回復してから再度、徐々に環境に再適応していくようにしましょう。

自律神経の不調だけの場合

自律神経系の体調不良が出てきているけれど、仕事に行けないほどではないという場合には、仕事量を減らして休息時間を長くとりながら適度な運動を心がけることがまずは大切になります。

ストレス反応により、肩こりや首こり、腰痛、お腹の調子が悪い、緊張してリラックスして眠れない、だるいなどの場合には鍼灸を受けるなど、自律神経の症状からくる生物的ストレスを取り除き生活のアドバイスを受けることも検討してください。

基本は生活習慣を整え、十分な睡眠、3食バランスのとれた食事、軽い運動を積極的に行って体調を回復させていきましょう。

ストレス原因となった環境が変化したことを自覚することで、ストレス原因を軽減することもできるようになっていきますので、役割の変化を積極的に受け入れていきましょう。

まとめ

新年度から体調不良になってしまう場合、環境の変化にうまくて記憶できないことが原因となっている事が多くあります。

大きな変化の場合、最初は多少辛くても徐々に再適応していく方がほとんどですが、あまり大きな変化がないにもかかわらず、体調不良が出てきている場合には、あなたの役割が変化していないか振り返ってみることが大切です。

役割の変化に気が付かないと、脳の予測と実際にずれが生じやすく、その結果頻繁にストレス反応が体の中で引き起こされる原因となり、その結果、自律神経が乱されてきてしまう場合があります。

予防は役割の変化を自覚し、積極的に適応するようにしていくことですが、体調不良が起こってしまっている場合には、状態により休職が必要な場合もあります。

平日だけ体調が悪くて仕事に行けないなど、適応障害の症状が出ている場合には早期に心療内科を受診して休職することも大切です。

体調不良だけで仕事はできている場合には、役割の変化に積極的に適応しに行くことも重要ですが、既に受けてしまったダメージを回復させるため、仕事量を減らしたり、リラックスして休息をとることも重要です。

自律神経症状が強い場合には鍼灸などを受けて生物的ストレスを改善しておくと休息の効果が高くなるので、改善しやすくなります。

予防が大切なので、役割の変化を自覚し、基本は食事・睡眠・運動を取り入れた生活を行っていきましょう。

当院での改善をご希望の方は、自律神経失調症適応障害をご覧ください。

遠方で来院が難しいけれど、カウンセリングを受けたいという方はオンラインカウンセリングをご利用ください。

心身堂鍼灸院院長
この記事を書いた人
鍼灸師 佐野 佑介

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
2012年に独立開業。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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