パニック障害いつまで続くの?治るまでの期間は?

パニック障害いつまで続くの?治るまでの期間は?

結論:パニック障害は3ヶ月程度で生活上の支障が大幅に軽減、1年で寛解する(寛解率約40%)といわれています。

参考:DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル

統計データなのでより早く寛解される方もいますし、1年以上経過しても寛解しない方、何年もパニック障害に悩まされている方もいます。

パニック障害は病状やそれまでの経過など、実に様々な要因が複雑に絡み合うことでどのぐらいで改善するのかが決まってきます。

3ヶ月経っても寛解しないからと言って絶望する必要もありませんし、1年以上たってしまっても焦る必要もありません。

あなたの改善に必要なことをあなたのペースで改善していくことが大切です。

パニック障害の再発率は50%以上と高い理由と対処法
ブログをご覧頂きありがとうございます。浜松市はりを刺さない心身堂鍼灸院の佐野です。当院へは多くの方がパニック障害で来院されますが、大きく今回初めてパニック障害になって来院された方と、以前にパニック障害になりその時は病院で薬物治療を受けて寛解...

パニック障害の治りやすさ・治りにくさ

パニック障害は頑張れば改善するわけではありません。

リラックス状態になってしっかりと休養する事、不安症状をコントロールする技術を身につけることが改善に大きな影響を与えます。

〇月までに治したい!と期限を決めてプレッシャーをかけたり、他の人と比べて自分が遅いとか早いとか競争をしてプレッシャーをかけてしまっていると改善は遅くなります。

早く治そうという焦りそのものがストレスになり、そのストレスに邪魔されることでリラックスした休養が取れず、それによって症状がなかなか改善されず、さらに焦るからです。

焦りがストレスとなって治りにくくなる

焦りがストレスとなって治りにくくなる

焦燥感自体が症状としてはありますので、焦ってしまうことを責める必要はありませんが、すぐには治らないことを、ある程度諦めて腰を据えている方は、結果的にリラックス状態に入りやすく改善が早くなることが多いです。

急がば回れという言葉の通り、早く治すのであれば早く治そうとしないことが大切です。

焦るとなかなか改善されずに同じ状態でずっとあがいて泥沼化・慢性化してしまいます。

心配性な人の方が改善は遅いが、再発リスクは低い

小さい時から、色々なことに心配になりやすい心配性な方は不安感を感じやすいという遺伝特性を持たれている方の可能性があります。

心配性であることが慎重な特性としても働くおかげで薬で不安が落ち着いていても、無茶をして悪化させていない方が多いです。(薬の害について心配し始めるという問題はあります。)

慎重な人ほど改善はゆっくりだけど、再発しにくい傾向がある。

慎重な人ほど改善はゆっくりだけど、再発しにくい傾向がある。

また、調子が良くなっても原因となった運動不足や認知の歪みの修正を行うといった再発予防まで行ったうえで、卒業されていきますので、再発率も低いのが特徴です。

心配性を上手に使えば再発率も低くほぼ完治といってよい状態まで持ってきやすいのは心配性の方です。

改善しやすいけれど、再発しやすい人

元々の性格が楽観的な一面を持ち合わせている方は改善傾向をポジティブにとらえることができる方も多いので、ある程度の効果を実感できれば、いつ治るのか?と悩むストレスが少ない傾向があります。

しかし、楽観的な一面があることで、薬や鍼灸で症状が収まっただけで治ったと考えてしまいやすいところが再発を招きます。

楽観的な人ほど改善しやすいけれど、再発して悪化させやすい

楽観的な人ほど改善しやすいけれど、再発して悪化させやすい

パニック障害の方は何らかの認知の歪みを持っていることが多く、再発予防には不安感が改善された段階からは認知の歪みを修正していく、不安がよぎった時の対処法を身に付けるという心理療法が必要になります。

しかし、症状が改善されると楽観的な一面が強く出てきて、再発予防が完了するよりも前に「また悪くなった時に治療すれば同じように良くなる」と変な方向へ楽観的に考えてしまいがちです。

パニック障害は再発を繰り返すと、治りにくくなったり、慢性化してうつ病を併発しやすくなるので、改善し始めると改善は早いのですが、途中で治療をやめて再発率が高くなりやすいので注意が必要です。

適度な慎重さと楽観さを持つことが理想

パニック障害は現在出ている症状の改善再発の二つの方面から考えていくことが大切です。

症状が辛ければ早く良くなりたいというお気持ちはわかりますが、早く良くなりやすい方ほど慎重さがないと再発しやすいというデメリットもあります。

一番良いのは適度な慎重さと楽観さを持って改善に取り組まれると、それなりに早く改善して、再発もしにくいので人生全体で脳に与えるダメージも少ないので理想的です。

適度な慎重さと楽観さのバランスが大切

適度な慎重さと楽観さのバランスが大切

まとめ

統計的にはパニック障害は3ヶ月以内に生活に支障がない程度まで改善し、1年ぐらいで寛解という状態になる方が40%程度といわれています。

臨床的には、重症・軽症、発症からの期間、その方の遺伝特性、養育環境など様々な影響を受ける為、改善にかかる期間は数週間~数年とかなり幅があります。

軽症で発症からの期間が短く、遺伝的特性や養育環境でマイナスに働く要素が少ないほど治るまでの期間は短くなり、反対であれば長期化しやすくなります。

心配性と楽観的のバランスが良い方が一番改善しやすい傾向にあります。

病院での治療であれば半年から2年半ぐらいだと言われていますが、これは使用するSSRIというお薬の性質上投薬・減薬・断薬に時間が必要な為です。

焦らずにじっくり取り組まれる方が、最終的には改善しやすい傾向にはあります。

当院での改善をご検討の方はパニック障害全般性不安障害をご覧ください。

遠方で来院が難しいけれど、生活習慣や改善について相談したい方はオンラインカウンセリングをご利用ください。

心身堂鍼灸院院長
この記事を書いた人
鍼灸師 佐野 佑介

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経・メンタル専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
パニック障害、広場恐怖症、うつ病などの精神疾患領域と起立性調節障害、機能性ディスペプシア、眩暈などの自律神経疾患の専門の鍼灸師。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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