自律神経を整える食べ物で優先すべきはバナナではない

こんにちは、浜松市はりを刺さない鍼灸師の佐野です。

自律神経の症状に悩まされるようになると、自律神経に良い食べ物を色々と検索されることは多いかと思います。自律神経を整えるのにバナナが紹介されることは多いです。

しかし、バナナに限らず自律神経を整える食べ物と検索して出てくる食べ物をあれこれ食べている、無添加・無農薬の良いものを食べているけれどあまり効果を実感できないという方は多いです。

今回は自律神経を整える食事について一緒に考えていきたいと思います。

自律神経を整えるためには何を食べればいいのか悩まれている方はぜひ最後まで是非ご一読ください。

結論:小学校の家庭科レベルの栄養学!3大栄養素を基本としたバランスの良い食事が基本

現代はインターネットが普及したことで様々な情報が簡単お手軽に手に入るようになりました。

当然、自律神経を整える色々な情報にアクセスできるようになりましたが、基本から逸脱している情報も少なくありません。

自律神経を整える食べ物・食事法・栄養のことを調べると、断食法やサプリなどを勧める記事も多く出てきますが、そういった特殊な方法は基本の栄養学を行ったうえでそれでも効果が出ない時に試してみることをお勧めします。

3食食べていないのであれば、朝昼晩と3食決まった時間に食べる。など、小学校で習うようなことがとても大切です。

急激に良くなった特殊な症例や自律神経を整えるのに○○サプリが良いなど、効果があった方法に興味をひかれる気持ちはわかりますが、栄養学の基本を無視して実践することはお勧めできません。

まずは基本の栄養学

まずは基本の栄養学

栄養学は前提となる条件(普段の食生活や生活習慣、運動習慣など)によって一人一人必要となる栄養素が変化してきます。

○○だけとっておけば自律神経を整えることが出来るという単純な解決策を提示することは出来ません。

今回はそんな基本の栄養の重要性について解説していきます。

基本は3大栄養素

小学生の時に家庭科の授業で3大栄養素というのを習ったのを覚えているでしょうか?

三大栄養素

三大栄養素

3大栄養素とは①炭水化物(carbon)②タンパク質(protein)③脂質(fat)の3つの栄養素のことで、別名としてエネルギー産生栄養素と呼ばれています。

その名の通り、身体が活動する為のエネルギーを生産する為に必要な栄養素で車で言えばガソリンに当たります。

摂取比率が重要でこの比率のことをPFCバランス(エネルギー産生栄養素バランス)といいますが、カロリーベースで計算すると以下のようになります。

炭水化物 60%(50-65%:4kcal/g):タンパク質 15%(13-20%:4kcal/g):脂質 25%(20-30%:9kcal/g)

色々な栄養療法を試すにはまずは3大栄養素を整えることから始めることが大切です。

自律神経は神経であるためエネルギー源は糖

自律神経は意識的にコントロールできない神経のことです。

自律神経を整える食事というのは神経細胞に必要な栄養素を摂取することです。神経細胞が働くためのエネルギー源は血液中のブドウ糖(炭水化物)です。

しかし、単純に糖を摂ればいいわけではありません。なぜなら、神経細胞は糖を保存する機能を持たないからです。

神経細胞

神経細胞

神経細胞は血液中のブドウ糖(血糖)からのエネルギー供給に依存している細胞です。その為、血糖値が低下するとすぐに神経はエネルギー不足に陥り働けなくなってしまいます。

エネルギーを血液中のブドウ糖に依存していることが神経細胞の特徴です。

血液中のブドウ糖(血糖)が常にある一定以上に保つことができるシステムを人体は持っています。

しかし、遺伝的にこのシステムの働きが弱かったり、食生活が悪い、運動不足、ストレス過多が原因で血糖コントロール機能が低下すると、定期的に糖不足になって神経の働きが悪くなり結果的に自律神経が乱れる原因となります。

この血糖をコントロールするシステムが破綻した状態が糖尿病です。

低血糖を防ぐ低GI食品

低血糖を防ぐ低GI食品

糖尿病と診断されるにはかなり血糖の状態が悪くなる必要がありますが、糖尿病といわれるほどの問題でなくても、血糖の乱高下は神経への悪影響が強くでます。

低血糖状態は交感神経を刺激して自律神経を乱しやすいので、血糖値を安定化させる食事がとても大切です。

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タンパク質は神経伝達物質の原料

細胞の基本構造はタンパク質と脂質によって作られていますが、神経細胞の場合には情報伝達にもタンパク質が使用されます。

神経細胞と神経細胞の間はシナプスといわれ、わずかに空いている為、直接電気刺激が伝わらない仕組みになっています。

シナプス

シナプス

シナプスでは神経伝達物質を放出することで次のシナプスへ情報を伝えます。この際に用いられる神経伝達物質の原料はアミノ酸(タンパク質を細かく分解したもの)ですので、アミノ酸の不足は神経伝達物質の不足の原因となります。

特に必須アミノ酸は人間が自分の体内で合成することが出来ないアミノ酸です。

タンパク質

タンパク質

体外から取り込む必要がある為、肉・魚・卵・チーズなどの動物性のタンパク質に加えて、大豆など豆類に含まれる植物性タンパク質をバランスよく摂取することが大切です。植物性タンパク質としてのお勧めは湯葉です。

動物性タンパク質は吸収率が高いのですが、同時に摂取されるBCAAというアミノ酸が脳内に優先的に取り込まれてしまって、神経伝達物質の原料となるトリプトファンが取り込まれにくくなってしまうなどの問題もあることから、吸収率が悪くても植物性タンパク質も摂取すること大切ですので注意しましょう。

脂質は細胞膜を作る

脂質は細胞の形を作る細胞膜やホルモンを製造する原料となります。

細胞膜

細胞膜

脳においては記憶を主る海馬周辺にω-3系の脂肪酸が多く存在していることがわかっています。

脂質は体を構成する細胞膜を作りますので、酸化していないよい油を摂取することは細胞の機能を維持する為にもとても重要になります。

必須脂肪酸にはω-3脂肪酸の他にω-6脂肪酸がありますが、現代の食生活ではω-6脂肪酸が方になりやすいため、調味油などはオリーブオイルなどのω-9脂肪酸を多く含む油を使用するようにして、ω-3脂肪酸を多く含む青魚(サバやイワシなど)を食生活に取り入れるのがお勧めです。

楽しくよく噛んで食べる

ここまで3大栄養素についてお話しさせて頂きましたが、食事の基本は楽しくよく噛んで食べることです。

給食室や家庭科室の掲示によく噛んで、楽しく食べましょうと書かれていましたが、これはかなり重要であることがわかっています。

楽しくよく噛んで食べる

楽しくよく噛んで食べる

よく噛んで食べることで消化吸収が良くなり、胃腸への負担を減らすことが出来ます。

楽しく食事を摂ることでリラックスして食べることが出来る為、消化吸収の効率も良くなります。

栄養学は大切ですが、ガチガチに食事制限をしない方が健康度が高いという研究報告もありますので、楽しく食事を摂るという基本を大切にしてみてください。

まとめ

自律神経を整える為には小学生の時に習う、基本的な栄養学をまずはしっかりと実践することが大切です。

調理段階では炭水化物・タンパク質・脂質の三大栄養素のバランスを気にして料理を行うことが理想ですが、手軽だからという理由で炭水化物中心の食事や逆に糖質制限などといった極端に偏った食事でなければ、あまりにも気にしすぎてストレスをかけないことです。

栄養療法は完璧にこなすことよりも、継続していくことの方が大切です。

自律神経に良い食事の基本は小学生の時に習った、3大栄養素をなるべくバランスよく摂ることから始めていきましょう。

それ以外の栄養療法は3大栄養素を整えた食生活を行って改善してこないときにはじめて実践していけばよいです。

いきなり特殊な栄養療法に手を出す必要はありません。

当院での改善をご検討の方は自律神経失調症をご覧ください。

遠方で来院が難しいけれど、生活習慣や改善について相談したい方はオンラインカウンセリングをご利用ください。

心身堂鍼灸院院長
この記事を書いた人
鍼灸師 佐野 佑介

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
2012年に独立開業。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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