
こんにちは、佐野です。今日はめまいと呼吸の関係について解説していきたいと思います。何度もぶり返すしつこいめまいは呼吸が原因のことがあります。そんな何度もぶり返すめまいと呼吸の関係について解説しています。
結論:呼吸法で脳への血流を増やすのが改善の近道
めまいの主な原因は、耳の奥にある三半規管周辺への血流低下やその周辺でのむくみが原因と考えられています。
お医者さんで出されるめまいの薬の多くが、耳へつながる血管の血流をよくする薬と余分な水を排出させるための利尿薬です。
鍼灸や整体でも、めまい改善を行う際には、耳へとつながる血管が通っている首周りの筋肉を緩めることで、耳への血流の改善を狙った施術を行うことが多くあります。
息を止めると脳への血流が良くなる?
潜水生理学といって海などに潜ると人体にどのような影響があるのかを研究する分野があります。
一般的な生理学(人間の体の正常な機能についての学問)では、このような特別な状態についての人体の反応は学ぶことが出来ないのですが、潜水生理学では素潜りなどで呼吸を止める行為についても研究されています。
潜水生理学の研究により、人の体は呼吸を止めると、その直後から、手足などの血液を脳や心臓へ集めることがわかっています。(地上で息を止めても同じ反応が起こる)
つまり、脳血流(耳への血流)を増大させるには、呼吸を止めるという呼吸法がかなり有効なのです。

息止めの効果を最大限に発揮するには?
息を止めるとその瞬間から脳への血流が増大しますが、その効果があるのは息を止めている間だけです。
その為、呼吸を再開するとすぐに脳の血流は元のレベルまで戻ってしまいます。
めまいを改善するには栄養と酸素を届け、むくみをとるために長時間、脳血流を増やし続ける必要があります。
そこで重要になるのが、息止めをした際に体に溜まった二酸化炭素をなるべく逃がさないようにすることです。
なぜなら、二酸化炭素には脳へつながる血管を拡げて血流を改善する作用があるからです。
息を止めた後にハー、ハーと何度も大きな呼吸をせずに、息止めが終わった後はなるべくゆっくり呼吸を再開して、息苦しいまま通常のゆっくりとした腹式呼吸に戻すと、二酸化炭素が体に残り脳血流が良い状態を維持することが出来ます。
息苦しさは慣れてくる
息を止めていると感じる息苦しさは、酸素不足ではなく二酸化炭素によるものです。ですが、何度も息止めを実践していると、二酸化炭素に脳が慣れて息苦しさに対して慣れてきます。
そうなってくるとある程度、体内に二酸化炭素の量が多い状態で過ごすことが出来るようになるため、脳の血流が常に良い状態が保たれ、それだけでもめまいを予防してくれるようになります。
息止め呼吸法の注意点
息を止めると、脳への血流が増大しますが、血圧も上昇することがわかっていますので、高血圧の方はこの呼吸法は行うことが出来ません。
地道に二酸化炭素を増やしていく方が効果的なので、正しい呼吸(過去記事参照)を地道に行っていくことでも、時間はかかりますが同じ効果は得られます。

まとめ
・めまいの多くは脳への血流を改善すると良くなる。
・息を止めると、脳への血流が良くなる。
・二酸化炭素量が増えると、脳への血流が良くなる。
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