苦しいけど、効果絶大パニックと不安解消呼吸法

苦しいけど、効果絶大パニックと不安解消呼吸法

結論:息を止めましょう

不安感やパニックをコントロールする呼吸法として息を止めるのは有効な方法です。

息を止めることで、以下の5つの効果が期待できます。

1.脳血流の増大によって脳機能が活性化
2.血管拡張作用によって血流が良くなる
3.細胞の代謝の向上
4.意識が呼吸に集中して雑念が消える
5.自律神経が整う

※息を止めると一時的に血圧が上がる為、血管系の問題を持たれている方は行わないでください。

正しい呼吸に関する過去記事

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息止めで得られるメリット

息止めを訓練しているとメンタルコントロールが行い易くなるなどのメリットがあります。

脳血流の増大によって脳機能が活性化

呼吸を止めると生理的な反応として、酸素を多く消費する臓器に血液が集中し、脳と心臓に血液が集中することが知られています。

脳血流が増大することで、脳が利用できるエネルギーが栄養素が増大する為、脳の機能を活性化させる作用が期待できます。

血管拡張作用によって血流が良くなる

呼吸を止めると一時的に手足の血管は閉じますが、呼吸を再開した後もゆっくり呼吸を行うことで血中の二酸化炭素濃度が上昇します。

二酸化炭素には動脈・静脈を拡張させる作用がある為、全身の血流が良くなります。

細胞の代謝の向上

二酸化炭素には赤血球から酸素をはがして細胞に渡す作用があります。

息を止めることで血中の二酸化炭素が増加すると細胞の代謝が向上して、身体がより多くのエネルギーを使用することができるようになります。

意識が呼吸に集中して雑念が消える

不安やパニックになる際には、頭の中で何か不安なことが頭をよぎってネガティブな思考をしていることが多いです。

言葉のこともあれば、イメージのこともありますが、呼吸は命に直結する問題のため、息を止めることで意識のすべてが「呼吸がしたい」に集中します。

意識が呼吸に集中することで、ネガティブな思考を容易に止めることができます。

自律神経が整う

息止めを行っている最中は交感神経が刺激され、呼吸を再開した際には副交感神経が刺激されてリラックスします。

自律神経の乱れは交感神経・副交感神経のどちらかに偏りすぎている状態なので、交互に刺激を行うことで自律神経を整える作用があります。

細胞レベルで代謝を落とす、間違った深呼吸していませんか?
一般的に健康に良いといわれる大きく息を吸って肺いっぱいに空気を取り込むという呼吸法は、生理学的に考えていくとあまり健康的な呼吸法ではありません。なぜ、健康的な呼吸法ではないのか?を細胞レベルで解説しています。間違った常識を知識武装で覆しましょう。

息止めの方法

1.正しい呼吸を行います。(正しい呼吸については過去記事参照。)

2.正しい呼吸で息を吐き肺の中の空気をなるべくすぐ吐ききってから、息を止めます。

3.鼻から空気を無意識に吸わないように鼻をつまみます。

4.息苦しいと感じ、次に唾を飲み込みたくなったり、横隔膜がぴくぴく動く→顔に血液が集まってきます。

5.苦しいところまで我慢したら、再び鼻から息を吸いすぐに吐き出さずに、肺の中に空気を入れたまま少し止めます。

6.そのまま、早く呼吸をせずに正しい元の呼吸のペースに戻していきます。

これを毎日3セットと不安やパニックが起きそうなときに行います。

連続して行う場合には、3分程度正しい呼吸を行ってから次の呼吸を行うようにしてください。

最初は息苦しいという段階ですぐに呼吸を再開してしまいますが、練習を重ねて徐々に頭に血液が集まるまで息を止められるようになります。

毎日練習することで自律神経が安定して来ると、メンタルも安定して来るため、不安やパニックが起こりにくくなってきます。

息止め中に体に起こる反応

息を止めを行うと息苦しいからはじまって、脳から呼吸をするように無意識で横隔膜や呼吸筋が動こうとします。

さらに息を止めていると脳に血液を集めて脳を守ろうとする作用が働いて、頭に血液が集まって顔がほてってきます。(血液が頭に集まるので、手足の血液が減ってだるくなります。)

そのまま息止めを継続すると気絶しますので、顔にほてりを感じたぐらいで呼吸を再開してください。

普通は息苦しさに耐えきれず途中で呼吸を再開します。

呼吸を再開する時は、息苦しさがあるのでなるべく早く呼吸をしたくなりますが、せっかく体内にためた二酸化炭素を外に吐き出してしまっては苦しさに耐えた効果が半減してしまいます。

なるべくゆっくり呼吸を再開し、2呼吸目には元の正しい呼吸に戻すようにしてください。

よくある失敗

1.息を止めるのが最初のちょっと息苦しいと感じたところですぐに呼吸を再開してしまう。

2.パニック発作の時だけ行おうとする。(毎日の練習が大切です。)

3.正しい呼吸が出来ていない。

思ったような効果が得られない場合は上記の3点を見直してみてください。ましょう。

息を止める呼吸法はかなり強力に自律神経系に働き掛けることが出来る方法です。特に息を止める呼吸法は自律神経系への作用が強いです。

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まとめ

日常的に息止めを行う呼吸法を行うことで、脳血流の増大によって脳機能が活性化、血管拡張作用によって血流が良くなる、細胞の代謝の向上、意識が呼吸に集中して雑念が消える、自律神経が整うなどの効果が得られます。

一時的に血圧が高まる為、高血圧の持病がある方は行わないでください。

連続して行う場合には3分間はインターバルを置くようにしてください。

お風呂や電車のホームなど、万が一気絶してしまった際に危険がある場所では行わないでください。

悩み事や不安感が頭の中によぎり始めたら息止め呼吸法をすることで、不安やパニック発作を予防する効果が期待できます。

当院での改善をご検討の方は自律神経失調症パニック障害をご覧ください。

遠方で来院が難しいけれど、生活習慣や改善について相談したい方はオンラインカウンセリングをご利用ください。

心身堂鍼灸院院長
この記事を書いた人
鍼灸師 佐野 佑介

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経・メンタル専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
パニック障害、広場恐怖症、うつ病などの精神疾患領域と起立性調節障害、機能性ディスペプシア、眩暈などの自律神経疾患の専門の鍼灸師。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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