＜初診時のカウンセリング＞
趣味でボルタリングをやっているのだが、肩甲骨周辺の筋肉が固くなってしまっているような感じがあって動きが悪い為動かしやすくしてほしいとのことで来院。疲れがたまると痛みが出ることもあるとのこと。
練習前後にストレッチはしっかり行っているが、一向に改善しない為来院した。
鍼灸は今回初めての受診である。
＜施術内容と経過＞
肩甲骨周囲は確かに筋肉が固くなっていて、柔軟性がなくなっている。同時に動きの検査をしていくと腰の動きも悪いことがわかり、腰を触って調べると筋膜の傷を発見した。話を聞くと何度かぎっくり腰を過去にやっているが、最近はほとんど腰痛になることはないとのこと。
肩甲骨周りのストレッチを行っているにもかかわらずあまり改善しないことから、肩甲骨周囲の筋肉の緊張が原因というよりは、腰の筋膜の傷が原因で腰の筋肉の伸び縮みができず、肩甲骨周辺の筋肉が腰の筋肉の代わりに働くことで過負荷になってしまっていると考えて施術を開始。
まずは、背中から腰にかけての筋肉をゆるめる。これだけでも自覚的な症状は80％減少したが、動きをみると腰の可動域（どこまで動くかの範囲）が十分に改善されていない為、筋膜の傷の修復を促すために点灸（米粒程度のお灸）を傷に対して行った。
施術後、違和感痛みなどは完全に感じなくなったといって帰られる。
２回、３回と施術を行ううちに肩甲骨周囲の固さは感じなくなってきたとのことで、筋膜の傷をこちらで触って見つけられなくなった５回の施術で卒業とした。
＜まとめ＞
体は全身で連携して動いている為、症状がでている場所と原因が異なる場合が多く今回の症例はその典型的な症例だった。
お酒を飲まない、タバコもしない方で心理的なストレスも抱え込まない性格なので、内臓系統に問題がなかった為、早期の改善につながった。
※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。
