テニスで痛めた背中の痛みで来院された40代男性(浜松市)の鍼灸症例

心身堂院長 佐野佑介
この記事を書いた人

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
2012年に独立開業。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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<初診時のカウンセリング>

趣味で学生の時からやっているテニスで3ヶ月ぐらい前から左の肩甲骨の下から腰の少し上のあたりに痛みが出るようになり、ストレッチなどのセルフケアをしているがなかなか改善がみられない為、来院。

日常生活上はそれほど苦痛ではないが、仕事終わりぐらいにツッパリ感や痛みが出る。背部の痛みそのものはテニスをしている最中に痛みが出る為プレイに集中できない。

鍼灸は初めての受診。

テニスで痛めた背中の痛みで来院された40代男性(浜松市)の症例

 

<施術内容と経過>
痛みが出ている部分を触ると、筋膜の傷(軽度の肉離れ)があり、毎週テニスをやっている為、痛みが消える前に再度筋膜を傷つけて軽く炎症を引き起こすことを繰り返していたのではないかと思われる。肩甲骨の上のあたりに筋肉のこりがあり、筋肉が常に引っ張られているような状態であり、常に痛みのある部分が引っ張られているような状態になっている。

筋膜の傷の修復を促すことと筋肉のアンバランスを調整することを主眼に施術を開始。

初回
右の大胸筋(右前の胸の筋肉)がかなり強く緊張していて、体全体を引っ張っているようだったため、そちらを解除。左の肩甲骨の上の筋肉の緊張がそれで柔らかくなった。

筋膜の傷を確認し点灸(米粒大の灸)を行って施術終了。施術後はラケットを振る動作をしても痛みは感じなくなった。

2回目(一週間後)
週の前半までは調子よく過ごせており、仕事後にツッパリを感じることもなかったが、週の後半になるにしたがって、ツッパリ感が徐々に戻ってきているが楽には過ごせている。午前中にテニスをしてきたが、痛みは出るが比較的軽かったとのこと。

前回のように右の大胸筋が全体を引っ張っている感じではなくなった為、全身の筋肉を緩めてから筋膜の傷に点灸を行って終了。

3回目(一週間後)
日常生活の中では仕事終わりでもツッパリ感は感じなくなってきている。テニスをしているときに軽くは痛むが以前ほどの痛みではないとのこと。全身をゆるめて筋膜の傷に点灸。

4回目(一週間後)
仕事の終わりのツッパリはなく過ごせている。午前中にテニスをしてきたが、特別痛みを感じることはなかったとのこと。全身をゆるめて、筋膜の傷に点灸。筋膜の傷がいくつか残っている為、施術間隔をあけていく。

5回目(二週間後)
2~3日前から仕事終わりに軽いツッパリが出てくるようになったが、テニス中には特別痛みを感じることはなかった。筋膜の傷が2か所だけまだ残っている為、点灸。

6回目(四週間後)
自覚的には特別問題なく過ごせていた。筋膜の傷も確認できなくなったため、今回で卒業とする。施術を受けているとテニスで動きやすいとのことで、メンテナンスへ移行。

<まとめ>
筋膜の傷(肉離れ)が原因の症例。

痛みがあるなしだけで考えていくと、再発を繰り返してしまう為、筋膜の傷が完全に修復されるところまでしっかり通院いただいたため、再びテニスを楽しんでいただけるようになった。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。