アトピー性皮膚炎で血だらけの10代男性(磐田市)の鍼灸症例

心身堂院長 佐野佑介
この記事を書いた人

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
2012年に独立開業。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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<初診時のカウンセリング>

小学4年生で幼稚園の時には既にアトピーが発症して、全身の皮膚ががさついている。ステロイド剤を使用しているが、今年に入ってから薬がだんだん効かなくなってきている。顔と足首が特にひどく、頬から浸出液がにじみ出ており、足首の内側も血だらけになっている。

喘息もあり、喘息発作が出たり、風邪を引いたりするとアトピーも悪化する傾向にある。自覚的に肩こりも感じている。兄弟にもアトピー症状は出ているが全身までは出ていないとのこと。

鍼灸は今回初めての受診である。

アトピー性皮膚炎で血だらけの10代男性(磐田市)の症例

<施術内容と経過>

重度のアトピー症状である為、時間がかかることをご両親にどうい頂いた上で施術を開始する。喘息も持っていることなどから、アレルギー体質であり、アトピーを引き起こしているアレルゲンを排除してもしきれないと判断し、アトピー体質を改善していく方法を選択。

かゆみで眠れないという事もある為、まずは自律神経を整えるために首の筋肉の緊張の改善から入り、その次に内臓機能の活性化を行って体質改善を行っていくこととした。

1~5回目までの施術は首こり改善が主となった。施術を行うと当日の夜からかゆみが一旦強くなって、そのかゆみがひくと施術前よりも軽くなるという薄皮をはぐような状態となった。

6回目以降は施術間隔を半月に1回に変更し、内臓の調整と自律神経の鎮静化を主な施術内容とした。施術開始から3ヶ月が経過したころに一度肌がとてもきれいになったが、寒冷刺激による喘息が起こってしまい、再び悪化と一進一退を繰り返す。

時々かゆみが強く出るが、軽い状態の日数が多くなってきたことから、11回目以降の施術は月に一回程度に施術間隔を伸ばして施術を行っていった。

月に1回ずつ、1年ぐらい通院して頂いたところで、安定して皮膚が綺麗な状態でかゆみもさほど強く出てこなくなったため卒業とした。

 

<まとめ>

アトピー性皮膚炎はアレルギーや自律神経のバランス、心理的な問題など様々な要因が複雑に入り組んでいることが多く、卒業までに半年から1年ぐらいはかかる傾向がある。

重度ではあったが、我慢強く通院を続けてくれたことで改善できた症例と言える。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。