トンネルを走っていて動悸と息苦しさに襲われるパニック障害の再発で来院された40代女性(浜松市)の鍼灸症例

心身堂院長 佐野佑介
この記事を書いた人

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
2012年に独立開業。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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<初診時のカウンセリング>
3年前にも一度パニック発作を起こしたことがあるのだが、その時はすぐに治まりその後何度も出るということものなく過ごせていたのだが、5カ月前からめまい、胃の不快感、食欲不振、喉のつまり感などの症状が出るようになり、トンネルを走っている最中に急に動悸と息苦しさをを感じるようになってから過呼吸発作を起こしかかったとのこと。

病院へ行って薬を処方してもらっているものの、症状はあまり回復せず、運転中にパニック発作が出たらと怖くなってしまっている。

<施術内容と経過>
話を伺っていくとプライベートで強いストレスを感じることが3年前から続いており、それが落ち着いたのが5カ月ぐらい前とのことで状況が一致するので、過剰なストレスによる身体のダメージが蓄積していき、気が抜けたタイミングでパニック発作が引き起こされたのだと思われる。呼吸も胸式呼吸を早く行っている状態の為、呼吸筋を緩めて正しい呼吸を練習して頂く事と、心理療法をセットで行っていく。

初回
全身調整と呼吸筋を中心にはりで緩めた後、正しい腹式呼吸の方法を指導。

2回目(一週間後)
前回の施術後、胃の不快感、動悸、喉のつまり、食欲不振、めまいの症状は8割程度まで改善し、だいぶ楽に過ごせていた。全身調整、呼吸筋と首周辺のこりを緩め、心理療法を行った。

3回目(一週間後)
辛いと感じるレベルの症状はほとんどなく、過ごせていた。全身調整、呼吸筋と首周辺のこりを緩め、心理療法を行った。

4回目(一週間後)
食欲が出てきて美味しいと感じられるようになってきており、運転も問題なくできている。全身調整、呼吸筋と首周辺のこりを緩め、心理療法を行った。

5回目(二週間後)
二週間間をあけても体調は良く過ごせている。唯一気になるのが、職場で全員に発表する時にすごく緊張してしまうとのことで、心理療法を行った。

6回目(三週間後)
体調良く過ごせているが、予期不安だけが残る。

7回目(一カ月後)
軽い予期不安は頭をよぎることはあるが、深刻になることもなく過ごせている。体調も良いため、今回で卒業とした。

<まとめ>
心理的なストレスから身体にダメージが蓄積してパニック障害が再発していた症例。

呼吸を正しく戻すことと身体的なダメージの改善のサポートを行っただけで症状自体は最初の2週間ぐらいからほぼ収まってきていたので、あとは身体に再び負荷をかけすぎなければ再発の心配はないと思われる。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

パニック障害の改善について詳しく解説していますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。