幼稚園(5歳の時)から続いている原因不明の頭痛で来院された高3男子(豊橋市)の鍼灸症例

<初診時のカウンセリング>
幼稚園の時から、原因不明の頭痛に悩まされており、多少痛みに波はあるものの病院、整体など何件も行っているが、一向に改善せずに高校3年まで来ている。今通っている高校も、何とかすれすれで出席日数が足りているような状態で、頭痛が酷くて寝込むことが多いとのこと。

病院で何度か精密検査も行っているが、特別原因はわからず痛み止めもほとんど効かない状態とのこと。カイロプラティックなどにも通ってはいるのだが、若干マシになるかな?程度ではっきりとした改善がされない。

今回、初めて鍼灸を受ける。

<施術内容と経過>
5歳の時からということで、一般的な慢性頭痛にしては発症年齢も低いうえに、頭痛に悩まされている期間があまりにも長い。いくつかの整体やカイロプラティック、鍼灸を受けても改善していない為、一般的なアプローチでは難しい可能性はあるが、よくわからない時こそ基本に忠実が大切なので、頭痛を最も好発させる首肩こりの改善から手を付けていく事とする。年齢のわりにしっかりしている感じはあるが、長年の闘病生活で頭痛によって出来ないこと、我慢することを覚えてしまっている為だと思われる。

初回
骨盤を整え、背骨の位置の調整をして可能な限り遠隔から首を緩めたうえで、首肩周辺の筋肉に対して鍼を行って筋肉の緊張を緩める。施術後、なんとなく軽くなったような感じがする程度の変化であまり変化がないため、直接痛みを訴える部分に刺さないはりを行ったところ、痛みが劇的に改善した。

2回目(一週間後)
この一週間で頭痛が1回だけしか出ず、凄く楽に過ごせていたとのこと。前回の施術内容から推察すると、痛みが出るところに何らかの発痛物質が溜まっていると考えられるため、ある程度体の緊張を緩めたうえで、引き続き患部に直接刺さないはりを行っていく。

3回目(一週間後)
一週間全く頭痛が出ることなく生活できていたとのこと、自分でもこれだけ長い間頭痛を感じることなく過ごせていたのは初めての体験で驚いているとのこと。

4回目(一週間後)
少し頭痛が出そうな感じがあった日があったが、ひどい頭痛になることなく過ごせていた。頭痛が出なくなってから、頭の中心のあたりに何か違和感があり、それが強く感じるようになるとひどい頭痛が出るようになっているらしいと教えてくれる。違和感そのものは残っており、もう少し継続して施術を行う。

5回目(二週間後)
二週間の間に軽い頭痛を感じることはあったが、学校へ行けなくなるほどのひどい頭痛はなく過ごせていた。中心の違和感が少しずつ軽くなっている感じがするとのこと。

6回目(二週間後)
頭の中心の違和感がかなりかすかなものになりつつあるとのこと。頭痛は出ることなく過ごせていた。

7回目(三週間後)
台風の直後から右首筋にはりが出ているが、頭痛までは出ていないとのこと。

8回目(三週間後)
雨の日に首こりがひどくなって、頭痛が出ることがあったとのこと。首こりが発生した箇所の深部に固い凝りがあったため、そのこりに集中的に施術を行った。

9回目(五日後)
前回の施術後、急激に頭痛が勃発。首こり部分にあった発痛物質が流れ出て頭部へ拡散して頭痛を再び引き起こしてしまったようである。施術後痛みはすぐに消失した。

10回目(一ヶ月後)
元の水準まですぐに改善し、元気に過ごせているとのこと。理由はわからないが、もともとの頭痛が患部に発痛物質が蓄積したものとして考えてよさそうである。状態的には良いため次回で卒業予定。

11回目(一ヶ月後)
熱中症になり、病院に入院して点滴を受ける。熱中症になったあたりから頭痛が発生。身体を診たところ、かなり全身がむくんで脱水が完全に落ち着いていないようなので、脱水が完全に落ち着くまでは頭痛は治まらない可能性が高いと伝える。

12回目(一ヶ月後)
再び熱中症が悪化し再度入院したとのこと。かなり水分を入院中に入れたようで、むくみからめまい症状まで出てきているとのこと。

13回目(一ヶ月後)
熱中症が落ち着いてきたら、めまいも頭痛もかなり落ち着いた。熱中症は年単位での水分補給が大切になり、当初の頭痛は改善されているので今回で卒業とした。

<まとめ>
発痛物質が頭部に溜まって頭痛を引き起こしていた症例。時々、過去に手を強く打ったなどの外傷後に使うと発痛物質が流れ出して簡単に腫れあがるというケースがあるのだが、それが東部で怒っていたと考えられる。

特別頭部への外傷が小さい時にあったわけでもないので、なぜそこに発痛物質が溜まったのかは不明ではあるが、発痛物質を除去するために血流改善を行ったことで改善まで導けた症例。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

頭痛の改善について詳しく解説していますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。

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