2年前に発症し、緩解していた不安障害が再発して不安感と動悸が強くなって来院された30代女性(浜松市)の鍼灸症例

<初診時のカウンセリング>
2年前に一度不安感、動悸といった不安障害(パニック障害)の症状が出たが、病院へ行って通院もしたのだがしっかりと服薬を継続したわけでもないが半年ほどでなんとなく緩解し、そのまま生活していた。3週間ぐらい前から急に不安感と動悸が強くなり、首肩こりがひどいからか頭痛と吐き気も出ている為来院した。

症状がひどいため仕事を休んでいる状態とのこと。

今回、はじめて鍼灸をうける。

<施術内容と経過>
2年前に一度似た症状になったうえで、自然に緩解したことと首肩こりを訴えられている為、首肩こりから脳血流が低下して自律神経が乱れて不安障害の症状が出ているのではないかと思われる。首肩こりの改善とカウンセリングで心理的な問題があれば改善を行っていく事とする。

初回
全身調整と首肩こりの改善を行ったところ、今日感じていたソワソワとした落ち着かいない感じは消失。頭痛と吐き気も施術後は感じなくなったとのこと。

2回目(一週間後)
前回の施術後、治ったと思えるぐらい調子が良くなったのだが、調子が良かったので動き回りすぎてしまいそれから首肩こりが再発してきている。動悸は若干残っているが苦しさも弱く、頻度も半分以下まで減っている。全身調整と首肩こりの改善を行った。

3回目(一週間後)
この一週間で朝起きた時にすぐに治まる動悸を感じることが2回あっただけで、あとは体調良く過ごせている。仕事への復帰も話を進めているとのこと。

4回目(一ヶ月後)
多少の波はあったが体調が良かったため、自分の判断で通院をやめていたのだが喉のつまり感だけが残っているのと今月から仕事にも復帰するため再度来院した。

5回目(三カ月後)
ずっと調子が良かったのだが、二週間前ぐらいからまた朝に動悸を感じるようになったため来院した。

6回目(四カ月後)
人混みに行くと動悸が出ることがあるが、それ以外の日常生活では問題なく過ごせているとのこと。首肩こりがひどくなってきた為早目に来院した。

<まとめ>
首こりが原因でパニック症状が発生していた症例。

4回目以降の通院は最適な施術間隔の提案ではなく、自己判断による通院を希望されたため、おそらく根本改善は出来ていないと思われる。

このあたりは人生に求めるものが人によって異なる為、正解はないのだが再発しない状態まで改善を行いたい人もいれば、とりあえずの改善のみで悪くなったらまたというスタンスの方もいる。

医学的に言えば再発を繰り返しているうちに神経に物理的なダメージが発生して、元の状態に戻らなくはなっていってしまうのだが説明の仕方によっては通院を脅迫しているようにも見える為、しつこくは言わないようにはしているが、医療者として正しいスタンスとは何なのかとても迷うところである。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

パニック障害の改善について詳しく解説していますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。