4カ月ぐらい前から左にキーンという高音の耳鳴りに悩む30代男性(浜松市)の鍼灸症例

心身堂院長 佐野佑介
この記事を書いた人

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
2012年に独立開業。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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<初診時のカウンセリング>
4ヶ月ぐらい前から左の耳に高いキーンという音の耳鳴りが出るようになり、最初は断続的であったが最近は常に音があるような状態。

耳鼻科では原因がわからないと言われ、現在は治療らしい治療は行っていない、友人の紹介で来院した。

常にキーンと高い音はなっているが、一日の中でも音が大きい時と小さい時とあり、仕事が忙しいとより強く感じる。

鍼灸は今回初めて受診する。
左の耳鳴りに悩む30代男性(浜松市)の鍼灸改善症例

 

<施術内容と経過>
さらに詳しくカウンセリングをしていくと、左の耳の奥から聞こえてきているというよりは、耳の周囲から聞こえているようで、日によって毎回同じ場所から音がするわけではなく、微妙に位置が違う。正確には耳鳴りではなく、頭鳴症(ずめいしょう)ではないかと思われるが、極度の肩こりから出てくるケースが多い症状。耳鼻科では耳の問題を調べる為、頭鳴症の場合は検査では異常が出てこず、頭の色々な方向から音がする、キーンなどの高音、1日の間で音に波があるのが特徴。

肩こりが原因のことがほとんどの為、肩こり改善を目標に施術を開始する。

初回
仕事がかなり忙しいらしく、体に触れさせて頂くと全身の筋肉がこわばっているような状態。まずは全体の筋肉の緊張をゆるめることを優先させる。全身を鍼で緩めてから、骨盤と背骨を調整したところで、今回は施術終了

2回目(一週間後)
施術後から全身に痛みが出るようになった。筋肉のこりをゆるめることで、筋肉内部にたまっていた疲労物質が流れ出て痛みが出たようであるが、痛みが治まってから全身が軽くなっている。耳鳴りの音が低い音に変わってきた。全身の緊張を鍼で緩めて、骨盤と背骨の調整。今回は首肩周りの筋肉を更に鍼で緩める。

3回目(一週間後)
耳鳴り自体はあるのだが、音量が下がってきているような感じで、気になり方が楽に過ごせている。首を中心に全身の緊張を鍼で緩めて、骨盤と背骨を調整して施術終了。

4回目(二週間後)
インド出張が重なり、予定よりも施術間隔があいてしまったが音が低く小さくなった状態を維持できている。首を中心に全身の緊張を鍼で緩めて施術終了。

5回目(一週間後)
まだそれほど多くはないが、耳鳴りを感じていない時間が出てくるようになり、耳鳴りがしていてもそれほど気にならないことが増えてきている。首を中心に全身の緊張を鍼で緩めて施術終了。

6回目(二週間後)
耳鳴りを感じない時間が増えてきて、耳鳴りを感じている時間の方が短くなってきている。静かなところで多少気になる程度で過ごせている。

7回目(二週間後)
仕事が忙しくて睡眠時間が減ると耳鳴りがひどくなるが、それ以外ではだいぶ落ち着いてほとんど耳鳴りが気にならずに過ごせている。

8回目(一ヶ月後)
一ヶ月間があいたが、ほとんど耳鳴りが気になることはなく過ごせていた。こりの状態も良い為今回で施術終了。本人の希望でメンテナンスへ移行。

<まとめ>
肩こり、首こりが原因の耳鳴り症例。

耳鳴りには治るものと治らないものがあり5回程度施術を行う間に改善が見られればある程度改善可能か否かが判断できる。この方のように仕事が忙しくて無理を重ねると症状が戻ってきてしまう為、再発予防にはストレスコントロールが大切になってくる。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

自律神経の症状改善について詳しく紹介しております。