一カ月前から続く漠然とした不安感で来院された全般性不安障害疑いの40代男性(袋井市)の鍼灸症例

<初診時のカウンセリング>
十数年前にも突然理由のない不安感に悩まされたことがあったのだが、その時は1週間程度で自然に改善したのだが、一ヶ月ぐらい前から同じような症状が出始めたものの今回は毎日いつまでたっても不安感が消失しない為、来院した。

向精神薬は薬漬けになった友人がいる為、飲みたくないとのことで、鍼灸を希望。

今回、初めて鍼灸を受ける。

<施術内容と経過>
理由がないのに不安な感情でいっぱいになるという全般性不安障害の典型的な症状ではあるが、病院への受信を行っていない為正式な病名は不明。以前にも同じ症状が出ていたことを考えると、交感神経優位になりすぎているか、首こりがひどくなって脳への血流低下によって感情障害があらわれていると考えられる。

初回
内臓調整を行って副交感神経を刺激したところ、首の筋肉が柔らかくなった。

2回目(一週間後)
若干、不安感は軽い日があったものの、頭の中が不安感でいっぱいになるのと同時に、このままだったらどうしようというネガティブな思考が頭から離れなくなってしまっている。内臓調整に加えて、心理療法も併せて行う。

3回目(一週間後)
二日間ほど不安感がわいてこない日があったとのこと。ネガティブな思考からは脱出しており、前向きに考えられるようになっている。

4回目(一週間後)
今回はほとんど不安感に悩まされることなく、普通に生活できていた。

5回目(二週間後)
昨日から再び不安感が出てくるようになってきてしまったとのこと。施術後不安感は消失。

6回目(二週間後)
この二週間前々不安に感じることもなく過ごせていた。不安感が全くなくなったので、今回で終了したいとのこと。

<まとめ>
首こりによる脳血流低下とネガティブ思考が合わさって全般性不安障害のような症状が出ていたと思われる症例。

喉元過ぎれば熱さ忘れるのが人間なので致し方ないのだが、経過観察と再発予防に対する生活指導が十分行えていないので、再び何らかのストレスをかかって首こりが強くなると再発する可能性が高いのは否定できない。

前回は自然に回復したのだが、数年後に同じように数年後に再び再発する可能性は否定できないが、とりあえずは不安症状は完全に消えた状態までは持ってくることが出来たので再び再発しないことを祈るばかりである。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

パニック障害の改善について詳しく解説していますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。

この記事を書いた人

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
2012年に独立開業。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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