リウマチの誤診を受けそのストレスから息苦しさ、喉のつまり、食欲不振になり来院された30代女性(浜松市)の鍼灸症例

心身堂院長 佐野佑介
この記事を書いた人

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
2012年に独立開業。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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<初診時のカウンセリング>
一カ月半前に関節リウマチの診断を受けたのだが、セカンドオピニオンで他の院で再検査を受けたところ誤診であることが判明。その間3週間ほど関節リウマチなのかもしれないという強いストレスがかかっていた。

リウマチの診断を受けた2週間後ぐらいから息苦しさ、動悸、焦燥感、不安感、胸の痛み、喉のつまり、食欲がない、頭痛、胃・下腹部痛がはじまって誤診であることがわかってほっとしたのだがこれらの症状が改善しない為来院した。

5カ月前に出産しており、現在授乳中で体調が悪くて子育ても満足にできないとのこと。

今回、初めて鍼灸を受ける。

<施術内容と経過>
リウマチの誤診を受けて不安になっていたストレスから自律神経に乱れが生じて不安障害(パニック障害)のような状態になっているのだと推察される。首肩こりもかなりひどい。話を聞くとワンオペ育児になっている感じもあり、それも影響しているのではないかと思われる。

初回
全身調整と首こり改善を行った。息苦しさがあるが過呼吸になりかけの息苦しさである為、呼吸法を伝えて練習してもらうと、その場で息苦しさは改善した。食欲がなく飲み込みずらいとのことだが、飲み込みづらい時の食事方法を指導した。

2回目(一週間後)
前回の施術後から、動悸、息苦しさ、喉の違和感は軽くなっている。不安が頭をよぎりやすい状態は継続している。食事は食べたいというレベルではないものの食べ方を変えてからは食べられるようになっている。運動療法を行うことで不安感の改善に対処していく。全身調整と首こり改善、心理療法を行った。

3回目(一週間後)
頭痛、胃・下腹部痛はそういえばこのところ出ていないとのことで、動悸、焦燥感、不安感、胸の痛み、喉のつまりも時々出る程度まで改善。運動するようになってから、食欲も少しずつ戻ってきている。

4回目(一週間後)
体調はだいぶ良いようで、息苦しさや喉のつまりが出そうかもとはなるものの実際には出ることなく過ごせている状態。

5回目(二週間後)
二週間あけたが、他の症状はほぼよかったが、胸の痛みは取れているのだがなんとなくもやもやした感じが残っているとのこと。鉄不足の可能性がある為、食事指導と旦那との関係でストレスを受けている感じがある為心理療法を行った。

6回目(三週間後)
胸の違和感も軽くはなってきているが、若干残ってはいる。鉄不足と考えてよいので栄養療法を継続してもらう。

7回目(一ヶ月後)
ストレスがかかった時だけ胸に違和感が出るが、それ以外では体調も安定しており、体調良く過ごせているとのことなので、今回で卒業とした。

<まとめ>
元々体力がある方ではあるのだが、出産→ワンオペ育児→リウマチの誤診というストレスが重なりすぎたことが原因で自律神経が乱れて不安障害(パニック障害)の症状が出た症例と思われる。話を聞いて行くと自分で色々と背負い込んでしまう性格も関係している為、心理療法を並行して行っていく必要があった症例。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

自律神経の症状改善についてパニック障害について詳しく解説していますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。