パニック障害、躁鬱、痙攣性発声障害などで薬が効かず不安と動悸、うつ症状で来院された30代女性(浜松市)の鍼灸症例

<初診時のカウンセリング>
社交不安障害は19歳、パニック障害は4年前、躁鬱と痙攣性発声障害は1年前に診断されており、痙攣性発声障害については手術を半年前に受けて喉にチタンを入れている。ここ1~2年ほど症状がひどく、常に不安、ソワソワ、焦燥感、息がしにくい(息苦しい)、声がつまって出しにくい、フワフワとした感じのめまい、体がだるい、気分が沈むが薬が効かず常に眠たいという状態が続いている為、来院した。

18歳の時に車で玉突き事故にあっており、産後から人間関係のトラブルで鬱やパニック障害になったとのこと。

今回、初めて鍼灸を受ける。

<施術内容と経過>
ADHDもあるため、話があっちこっちに飛んでいってしまうこともあるが、小さい時から親に精神的に追い詰められることも多かったようで、神経症の傾向がみられる。認知のゆがみも大きいため、認知の改善をしながら身体的に体を緩めて不安症状の改善を図っていく事とする。

初回
首こりも相当強いことから全身調整と脳への血流改善を目的に首周りの筋肉を緩める施術を中心に行った。施術後不安感が落ち着いてきた為、心理療法を行って施術終了。

2回目(一週間後)
前回の施術後から、不安感と息苦しさ、気分の落ち込みが落ち着いたとのことで、多少焦燥感はまだ出るが来院前は飲んでも変化しなかった薬を服薬するとほとんど症状が消える状態まで改善。引き続き全身調整と首周辺のこり改善、心理療法を行った。

3回目(一週間後)
今週は残っていた焦燥感も出ることがなくなり、気分も前向きになりだるくて動けないということもなくなったとのこと。めまいや眠さも取れて活動的になってきているとのこと。全身調整、首こり改善、心理療法。栄養指導を追加。

4回目(一週間後)
体調良く過ごせており、安定しているとのこと、カウンセリングしていて感情が未処理になっている部分があったのでそこに対しては心理療法を行った。全身調整と首こり改善。

5回目(二週間後)
二週間あけたが状態も安定している。来院当初は声が時折かすれるような感じがあったのだが、カウンセリングしていても痙攣性発声障害の声の出ずらさもリラックスできることで改善されてきているようである。心理療法。

6回目(三週間後)
喉の調子もよく、気分も安定していて自律神経症状も辛いと感じることなく過ごせている。なんとなく抱えていた生きてていいという自信が持てなかったのが、楽しい気分を感じられるようになってきたとのこと。

7回目(一ヶ月後)
体調も安定しており、気分も良く過ごせている為、今回で卒業とした。

<まとめ>
きっかけとなったのはママ友トラブルであるが、過去の恐怖体験が根底にあり対人関係で攻撃を受けることで必要以上にストレスを感じて各主症状が出ていた症例。服薬については現在も継続はしているものの、急いで断薬をしていく予定はないとのことだったので、安定状態で卒業とした。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

自律神経の症状改善についてパニック障害について詳しく解説していますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。