ストレスから原因不明の喉の違和感(ヒステリー球)が出るようになり来院された50代女性(浜松市)の鍼灸症例

<初診時のカウンセリング>
1年前に乳がんが見つかり、治療を開始し、半年ほど前には手術を行った。同時に父親が他界し心理的なストレスが続いていたところ喉に違和感を感じるようになった。呼吸器内科、消化器内科で診察を受けるが特別異常は見つからない為来院した。

常に喉に魚の骨が刺さっているような感じがあり、イガイガ感やひりひりなどの症状が出ている。緊張状態がずっと続いているような感じで、手足の発汗が非常に出やすいとのこと。首こりがひどくて方がずっと重たい状態。

今回、はじめて鍼灸をうける。

<施術内容と経過>
乳がんの治療、父親の他界といったストレスが連続したことで自律神経が乱れてヒステリー球、手汗といった症状が出てきていると思われる。首こりも強いためまずは首こり改善を行うことでリラックスできる状態に近づけていく事とする。

初回
全身調整、首周辺のコリを改善。施術後は眠くなり少しぼーっとしてきたとのこと。

2回目(一週間後)
前回の施術の翌日には首肩こりは元の状態に戻ってしまったとのこと。原因が首肩ではないと判断し、全身調整と内臓調整をすることで首肩こりの改善アプローチに切り替える。

3回目(一週間後)
前回の施術後から首肩こりは比較的楽に過ごせている。喉も若干状態が良い感じはあるが、凄くすっきりしたというレベルではない。全身調整と内臓調整。

4回目(一週間後)
喉の違和感は軽い時だと半分ぐらいまで低下、集中していたり、好きなことをしているとそれほど気にならずに過ごせているとのこと。全身調整と内臓調整。

5回目(一週間後)
のどのイガイガとした感じもはっきりと少なくなってきており、首肩こりもつらさがあまり出ず、手汗も普段から出続けることがなくなってきている。全身調整と内臓調整。

6回目(二週間後)
喉の違和感も初回来院時を10とすると2~3ぐらいまで少なくなり、おしゃれして出かけたいという意欲まで出てきている。

7回目(二週間後)
喉の締め付け感やイガイガした感じはほとんど感じることがなくなった。なんとなく違和感らしきものが残る程度で過ごせている。

8回目(一カ月後)
違和感もほとんどなくなり、調子よく過ごせていた。今回で卒業とした。

<まとめ>
ストレスのダメージからヒステリー球が発症していた症例。

ヒステリー球自体は臨床ではよく見かけるものであるが、この方のように首こりの改善(正確には内臓調整)のみで改善する症例は少ないので、ストレスから内臓にダメージが言って首こりがひどくなってというながれで症状が出ていたものと思われる。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

自律神経の症状改善について詳しく解説していますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。