頭痛、だるさ、朝起きられない起立性調節障害疑いで来院した中学1年生男子(豊橋市)の鍼灸症例

<初診時のカウンセリング>
二カ月ぐらい前から突然、朝頭が痛い、だるい、夜は眠れるが、朝起きられないといった症状が出るようになり、小児科も受診したが原因がわからず来院した。

血圧は若干低めではあるものの、特異的に異常がないことから、起立性調節障害の血圧正常例にもなるが、正式な診断はされていない。

鎮痛薬も効かない為、せめて頭痛だけでもなんとかしてほしいとのことで来院。

今回、初めて鍼灸を受ける。

<施術内容と経過>
頭痛は額のあたりに集中してはいるものの、こめかみのあたりにも痛みがあり、はっきりとココが痛いというピンポイントでの痛みの確認は出来なかった。首周りの筋肉も相当に固くなっている為、自律神経性の問題だと思われる。

初回
首のこり改善を行ってから、頭痛の幹部にはりを行った。施術後、だるさは残るものの頭痛は8割がた軽減され、頭がかなりすっきりしたとのこと。

2回目(一週間後)
頭痛の頻度は大幅に減り、毎日あった頭痛が、1週間の間に2回程度まで減少。だるさはあまり変化なく継続している状態。

3回目(一週間後)
今週は1度も頭痛を感じることなく過ごせていた。だるさも午前中の身になり、午後にはだるさが抜けて活動的になってくるとのこと。朝はまだ起きることが出来ない。

4回目(一週間後)
週の後半ぐらいから朝の7時ぐらいに起きられるようになり、頭痛もだるさもほとんど出ていない状態で過ごせている。

5回目(二週間後)
二週間に間隔をあけたが、問題なく過ごせているとのこと。

6回目(三週間後)
体調良く過ごせている。学校へ行く事も出来ている為、今回で卒業とした。

<まとめ>
おそらく起立性調節障害の中度の軽度より症例ではないかと思われる。

二カ月間頭痛が続いていたので、本当はもっと前に起立性調節障害の症状自体は良くなっていたのかもしれないが、頭痛のストレスから自律神経が乱されて、朝起きられない症状が長引いてしまっていたのではないかと思われる。

朝起きられないという状態が3ヶ月続いてしまうと生活リズムが昼頃に起きることに順応してしまい、朝起きられるように戻すのにだいぶてこずることが多いのだが、スレスレではあるが三カ月未満で元の周期に戻すことが出来たのが良い結果になったと思われる。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

起立性調節障害で詳しく解説していますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。

この記事を書いた人

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
2012年に独立開業。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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