一カ月前からはじまった首のこりと頭がぼーっとする症状で来院された70代男性(浜松市)の鍼灸症例

心身堂院長 佐野佑介
この記事を書いた人

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
2012年に独立開業。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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<初診時のカウンセリング>
元々首のこりは出やすかったのだが、1ヶ月ぐらい前から、頭の中がはっきりとせず、頭全体がぼーっとして焦点が定まらないような感じになり来院した。

病院へ受診してはいるが、特別異常はないとのこと。

今回、初めて鍼灸を受ける。

<施術内容と経過>
単純に首こりから脳への血流が低下し、それによって頭の中がはっきりとしない、ぼーっとしてしまうような感じが出ているのではないかと思われるため、首こり改善を主体に行っていく。

初回
首の筋肉がかなり固いため、身体のゆがみを改善した後、特に筋肉の緊張の強い頭蓋骨と頸椎の1番をつなぐ筋肉を狙ってはりを行った。施術後ぼーっとする感じが緩和されたとのこと。

2回目(一週間後)
前回の施術後、頭の後ろの方のぼーっとした感じは解消されたが、頭の前の方のぼーっとした感じが残るとのこと。前頭部にはりを行ったところ軽減した。

3回目(一週間後)
頭の前の方のぼーっとした感じが残っているが、首の前側の頸動脈周辺の筋肉を緩めたところ一気にすっきりとした。ここまですっきりすれば、今回で終わりにして、また悪くなったらまたお願いしたいとの希望で今回で終了。

<まとめ>
首こりにより、脳への血流が悪くなって、頭がはっきりしていない感覚が出ていた症例。

原理的に言えば脳への血流が悪いため、認知症の原因の一つであるアミロイドタンパクなどの除去がスムーズに行われる状態ではない。

中途半端に症状のみを改善してしまったことで、これで大丈夫という安心感を与えて、最悪認知症へと進んでいくリスクを高めてしまった可能性が否定できない。

しかし、認知症のリスクの説明をこの段階ですると脅してしまうような形にもなるので、今回のように認知症のリスクが増大していることを伝えずに終了することがはたして正しかったのか、疑問が残った症例。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

自律神経の症状改善について詳しく解説していますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。