仕事中にだけ耳が詰まる感じ(閉塞感)が出て仕事に集中できないとのことで来院された60代女性(浜松市)の鍼灸症例

心身堂院長 佐野佑介
この記事を書いた人

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
2012年に独立開業。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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<初診時のカウンセリング>
仕事中にだけ耳が詰まったような感じ(閉塞感)が強くなり、耳のつまりが気になって仕事に集中できない為、何とかしたいとのことで来院。

仕事外では普通に過ごすことができ、耳のつまりが出ることはない。

今回、初めて鍼灸を受ける。

<施術内容と経過>
職場についた瞬間から耳が詰まるというより、仕事をしているときに耳のつまり感が出ては消えてを繰り返している状態であり、首こりがある程度あって耳の閉そく感が出やすくなっているところに心理的緊張が加わった時にだけ症状が出ているのではないかと思われる。
首こりの改善と心理療法で改善を行っていく事とする。

初回
全身調整を行ってから、耳のトラブルを起こしやすい首周りの筋肉のこりをはりで緩める。仕事についてカウンセリングを行ったうえで心理療法を行う。

2回目(一週間後)
あまり大きな変化はみられてはいないが、若干ではあるが、耳の閉そく感を感じる回数が少なかったような気がする。全身調整と首こり改善、心理療法。

3回目(一週間後)
明らかに耳の閉そく感を感じる回数が減ったとのこと。全身調整と首こり改善、心理療法。

4回目(一週間後)
耳の閉そく感を感じる回数がさらに減り、閉そく感がでても軽いため、それほど気にならないとのこと。全身調整と首こり改善、心理療法。

5回目(二週間後)
仕事中に時々耳が詰まる感じは出るものの、それほど回数は多くなく仕事に集中できないほどでもないとのこと。全身調整と首こり改善、心理療法。

6回目(三週間後)
調子のよい状態は維持できているのだが、特定の作業の時にだけ耳の閉そく感を感じていたとのこと。全身調整と首こり改善、心理療法。

7回目(一カ月後)
ほとんど耳の閉そく感に悩まされずに過ごせており、首こりも再発していないため、今回で卒業とした。

<まとめ>
仕事など特定の時にだけ症状が出る症例というのはあまり珍しいことではないのだが、ベースとしてその症状が出やすくなる肉体の問題があったうえで心理的な緊張が重なっていることが多いので、肉体、メンタル両方からのアプローチが改善には重要になってくる。

この症例では、メンタルを変える為の心理療法に熱心に取り組んでいただくことが出来たので、スムーズに改善が行えた症例である。

臨床的には特定の時にだけ、肩の痛み、頭痛、耳鳴り、耳の閉そく感、めまい、動悸などが発生するのだが、症状の違いは生まれつきその方の体の弱い部分に症状が出ているような印象である。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

自律神経の症状改善について詳しく解説していますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。