昨年に乳がんの治療を終えた後から、再発の不安から不安障害が発症してしまった30代女性(浜松市)の症例

<初診時のカウンセリング>
昨年、乳がんが見つかり、切除術を行って治療は完了しているのだが、再発の不安感が頭の中をぐるぐると回ってしまい、ずっと不安な気分でいるようになって、しまい来院した。

乳がんで病院へ受診してはいるが、予後は現在良好とのこと。

今回、初めて鍼灸を受ける。

<施術内容と経過>
身体を診させて頂くと、特別強い首こりなどは見られなかったため、肉体的に不安になりやすい身体状態にはなっていないので、思考の方法に問題がある可能性が高い為、リラックスしやすくするための施術と思考法の訓練を組み合わせていく事とする。

初回
全身の筋肉を緩めてリラックスしやすい状態にしたうえで、心理療法を行う。話を聞いて行くと、再発に関する漠然とした不安を抱えている為、自分が今どの状態になることを具体的に不安に感じているのか、具体性を持たせる心理療法を行う。頭の中で不安なことが回りだした時に思考を止める為の呼吸法を伝える。

2回目(一週間後)
感情が少し落ち着いていたのだが、オペしたところの傷付近にしこりを感じて病院へ行ったが様子をみましょうと言われただけでより不安感が強くなって来院された。不安感ともう一度向き合う方法をお伝えし、その場で感情は落ち着いた。

3回目(一週間後)
この一週間は再発について考えて頭の中が不安でいっぱいになることなく過ごせていた。身体的には問題がなく、本人も吹っ切れた感じになっている為、今回で終了。

<まとめ>
身体的な問題ではなく、乳がんの再発というどうしようもないことについて、頭の中で繰り返し反芻(はんすう)してしまったことから、不安感が強くなっていたと思われる症例。

こういったデリケートな問題は、深刻に考えてしまうことで不安感も強くなり、その影響で免疫系にも悪影響がでて、再発リスクを帰ってあげてしまうことになるので、メンタル管理というのはとても重要になってくる。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

パニック障害の改善について詳しく解説していますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。

この記事を書いた人

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
2012年に独立開業。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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