重度の腱鞘炎で来院された50代男性(浜松市)の鍼灸症例

<初診時のカウンセリング>

10年ほど前に一度酷い腱鞘炎になったことがあり、1ヶ月ほど休職して治した。

今回、2ヶ月前から左手の親指から手首にかけて痛みが出るようになり、病院へも痛みだしてからすぐに行ったのだが1ヶ月シップと電気のみでほとんど改善がみられなかった。

また、仕事が出来なくなるのではないかという不安から、インターネットで当院を見つけて来院した。

鍼灸院は初めて受診する。

腱鞘炎 50代 男性 浜松市

<施術内容と経過>

最初に腱鞘炎になっているであろう患部を触診してみるが、若干筋肉の固さはあるが、痛みを訴えられるほどの発赤や腫れ、熱などが痛みの場所にほとんど出ていない。

その為、腱鞘炎の痛みが出ている部分はダミーと判断して本当の原因はどこにあるのかを全身チェックしていくと、左の肩甲骨周囲に異常な筋肉のこりがみられ、筋肉のこりをゆるめて手を動かしてもらうと、腱鞘炎の痛みが半減したため、主な施術は肩甲骨周囲の肩こり改善として、施術を開始。

施術開始後3回目ぐらいまでは施術後2~4日ほど良いが、徐々に痛みが戻ってくる状態で、続けて施術を行い、5回目の施術後から時々痛みが出るが、それほど辛い状態ではなくなってきたとのこと。

7回目の施術の際にはほとんど痛みも出なくなり、8回目は1ヶ月間を開けても症状が戻ってきておらず、肩甲骨周りの筋肉も柔らかい状態が維持されていたため卒業とした。

<まとめ>

腱鞘炎、テニス肘、野球肘、ばね指など、腕や手に関連する痛みで患部に発赤、腫れ、熱などがない場合には、痛みを出している患部以外に原因があることが多く、肩甲骨周りや背骨、首、骨盤、足関節など全身を観察することが大切だと改めて感じた症例である。

 

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

この記事を書いた人

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
2012年に独立開業。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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腱鞘炎症例首こり、肩こり
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