<初診時のカウンセリング>
3年前にパニック障害になり、息苦しさ、動悸、不安感などの症状が出た。すぐに病院へ通院し服薬を始めたところパニック症状はコントロールできるようになったのだが、薬の副作用から太ってきてしまった。
症状も治まっていたため薬をやめたのだが、また息苦しさ、動悸、不安感などのパニック症状が出るようになり、何度か薬で対応しては太るので症状が落ち着いた時点で薬をやめるを繰り返している、現在は服薬しているが、薬を飲まない状態で過ごせるようになりたいとのことで来院した。
今回、初めて鍼灸を受ける。
<施術内容と経過>
薬を使うことでパニック症状がコントロールできていたことを考えると、基本的には脳内のセロトニン量の低下によってパニック症状が引き起こされているが、脳内のセロトニン低下を引き起こした原因が現在も残っていると考えたほうが自然である。触診上首こりもある為、首こり改善で脳血流を増やすこととセロトニン分泌を促す生活習慣を指導していく事とする。
初回
全身調整と首こり改善を行い、朝光を浴びるように指導。
2回目(一週間後)
前回の施術後、首肩がとてもすっきりした状態が維持できており、この一週間はパニック症状も出ていない。全身調整と首こり改善。
3回目(一週間後)
途中首のバランスが変わった影響だと思われる頭痛が何度かでたようである。パニック症状は今週も出ていない。全身調整と首こり改善。
4回目(一週間後)
今回も軽い頭痛は出たものの、パニック症状は出ていない状態とのこと。全身調整と首こり改善。
5回目(一週間後)
調子が良かったため、3日に1回程度まで減薬しているとのこと。パニック症状は出ていない。全身調整と首こり改善。
6回目(二週間後)
3日に1回の減薬を維持できており、パニック症状も出ていない。
7回目(二週間後)
現在は4日に1度程度まで減薬しており、パニック症状が出ない状態が維持できている。
8回目(一ヶ月後)
前回の施術後2週間を過ぎてから薬を全く飲んでいないのだが、調子が良くパニック症状も出ていない。
9回目(一カ月後)
1ヶ月薬を飲まずに過ごせていた。調子も良いので今回で卒業とした。
<まとめ>
首こりが主な原因で脳内のセロトニンが低下してパニック症状が出ていた症例。
途中首のこりを緩めたことでバランスが変わって頭痛が出ることもあったが、徐々に薬を減らしていって薬なしでも過ごせるようになっていった。
パニック障害の薬をやめたいという相談は受けることがあるのだが、法律の関係上どのように減薬していけばいいのかは医師と相談のうえ決めて頂く以外になく、減薬については指導をしてはいけないことから、施術回数がどうしてもかさんでしまう傾向がある。
※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。
パニック障害の改善について詳しく解説していますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。