5年前から徐々に悪化してきている胸の苦しさで来院された30代男性(浜松市)の鍼灸症例

<初診時のカウンセリング>
5年前ぐらいから胸に違和感や締め付けられるような苦しさを感じるようになり、徐々にひどくなって心療内科で自律神経を整える薬を処方されて服薬している。

胸の違和感は24時間ずっと感じている状態で、症状が出始めてから長いため少しでも楽になるのならということで、来院した。

今回、初めて鍼灸を受ける。

<施術内容と経過>
カウンセリングをしていると、ストレスを溜めやすい性格特性を持っており、そういったストレスから首肩こりが発生して自律神経を乱して胸の違和感につながっているのではないかと思われる。首肩こりの改善と心理療法を組み合わせていく。

初回
全身調整と首こりに対してはり施術を行ってから、心理療法を行う。施術後は胸の違和感が軽くなったとのこと。

2回目(一週間後)
施術を受けた後から、何度か胸の違和感や締め付けられる感じがなくなる時間が出てきており、楽に過ごせていたとのこと。全身調整と首こり改善。心理療法。

3回目(一週間後)
胸の違和感が若干残る程度まで改善し、気になる時間の方が明らかに少なくなってきている。全身調整と首こり改善。心理療法。

4回目(一週間後)
仕事で強い心理ストレスが加わり、その後から胸の違和感が強くなっている。全身調整と首こり改善。心理療法。

5回目(一週間後)
前回の施術後以降はメンタル面でもだいぶ落ち着いているとのこと。胸の違和感もほぼ感じない状態で過ごせている。全身調整と首こり改善。心理療法。

6回目(二週間後)
1週間を過ぎたぐらいから調子が少し崩れてきている感じで、胸の違和感が徐々に強くなってきているとのこと。全身調整と首こり改善。心理療法。

7回目(二週間後)
今回は心理的なストレスが加わり、胸の違和感が強くなったり軽快したりと症状が乱高下していたとのこと。全身調整と首こり改善。心理療法。

8回目(二週間後)
比較的落ち着いた状態で2週間過ごせていた。全身調整と首こり改善。心理療法。

9回目(三週間後)
心理的な負担がかかった時だけ、若干症状が出るがお伝えした心理療法を駆使して自分でメンタルコントロールして持ち直せているとのこと。

10回目(一カ月後)
この一カ月間は特別問題もなく過ごせていたため、今回で卒業とした。

<まとめ>
元気になってきたぐらいからメンタル的なストレスによってだいぶ崩れた症例。

メンタル的な問題が根底に潜んでいるのだが、体調が良くなったことで活動的になると周囲との軋轢が発生して心理的な負担が一時的に大きくなって体調を崩すことがあるのだが、そういった改善期に体調を崩す典型的な症例。

責任を人のせいにしたり、被害者意識を感じる思考のパターンの改善が思っていたよりも難航したため、施術回数がかさんでしまったが、責任を自分で負わないようにするというのは心理的ストレスが大きくかかる思考パターンであることを再認識させて頂いた症例。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

自律神経の症状改善について詳しく解説していますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。

この記事を書いた人

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
2012年に独立開業。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

院長 佐野佑介をフォローする
1.自律神経失調症症例7.ストレス性障害症例
スポンサー