1年半前から続く動悸、食欲不振、不眠に悩まされている40代女性(浜松市)の鍼灸症例

<初診時のカウンセリング>
1年半ぐらい前から息苦しい、不安感、過呼吸(パニック発作)、動悸、食欲不振、不眠が出始め、主婦業のみとなっているのだがあまり改善せず、最近、不眠が2日に1度ぐらい全く眠れなくなってしまい当院へ来院された。

体調は悪いが専業主婦で仕事をしていないので、旦那さんから家事のサポートなどはあまり受けられない状態とのこと。

鍼灸は今回初めて受ける。

 

<施術内容と経過>
過呼吸を起こさないまでも、通常の呼吸数が多く慢性的な呼吸過多状態である。施術と並行して正しい呼吸をもう一度身につけなおす必要がある為、正しい呼吸とパニックが起きそうなの対処法としての呼吸法を指導しながら進めていく必要がありそうである。

初回
来院時にもすでに息苦しさを感じて過呼吸を起こしかかっていたため、正しい呼吸を教えて実践してもらうとそれだけで息苦しさは解消。胸式で呼吸していることから首こりがひどくなっており、首のこりを改善する施術を行って脳への血流改善を狙う。

2回目(一週間後)
不眠は現在も継続しているが、教えた呼吸法を実践している限りは、過呼吸が若干起こりそうになって息苦しくなってもなんとかコントロールできるようになってきたとのこと。前回同様首のこりを改善する施術とカウンセリングをして、負担に感じている家事についての対策の提案を行った。

3回目(一週間後)
息苦しさは前回の施術後3日ぐらい30分ぐらいの短い時間で出ていたが、4日以降は不安感や動悸などもでず、息苦しさも感じることなく過ごせていた。眠れる日が増えてきて3日に1度ぐらい不眠にはなるが他の日は薬がなくても眠れるようになってきた。(前回と同様の施術)

4回目(一週間後)
息苦しさ、不安感、動悸などが出なくなり、食欲も出てきて普通に食事がとれるようになってきているとのこと。一週間の間で1日だけ眠れない日があったが後は薬なしでも眠ることが出来た。(同様の施術)

5回目(二週間後)
体調は良い状態で維持できているのだが、来週から子供のお弁当がはじまるとのことで、どうなるか不安があるとのこと。

6回目(二週間後)
子供のお弁当がはじまる前日の夜から緊張して眠れなくなってしまった。下ごしらえを前日の夜にするようにアドバイスし、旦那さんの朝食については協力してもらうようにアドバイスを行った。

7回目(三週間後)
お弁当作りの周期に慣れてきて、体調は元に戻っている。来院当初の症状はほとんどなく過ごせている。

8回目(一ヶ月後)
この一ヶ月体調良く過ごせていた。卒業の提案を行ったが、もう少し様子を見たいとのことで、2か月後に予約を取って帰られる。

9回目(二カ月後)
途中ストレスがかかることがあって、眠れなくなった日もあったが、教えた心理療法を応用して自分でストレスから立ち直って今は睡眠も回復している。自信もついてきたとのことで、卒業とした。

<まとめ>
施術をしながら認知を変える心理療法の話をかなり行っており、その実践が出来るにしたがってパニック障害の症状が自分でコントロールできるようになった症例。

不眠があると改善がスムーズにいかないことが多いが、それほど施術回数も極端に増えることがなく改善できた。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

パニック障害の改善について詳しく解説していますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。