左膝のお皿の周りの痛みで来院された50代女性(浜松市)の鍼灸症例

<初診時のカウンセリング>
時期は不明だがずっと左膝のお皿(膝蓋骨)の下、上下、皿の裏の裏のあたりに痛みがあり、特にしゃがむ、正座など深く膝を曲げる動作をすると強く痛みが出る。いつから痛くなったのかわからないぐらい前から、膝に痛みがあり、整形外科や接骨院へもしばらく通っていたこともあるが、良くなることはなく、一生付き合っていくしかないと考えていたが、友人が当院へ通って良くなったというのを聞き来院した。

歩行時にも軽い痛みはあるが、引きずる様な歩き方にも慣れている為、今はそれほど気にならないとのこと。

鍼灸は今回初めての来院。

左膝のお皿の周りの痛みで来院された50代女性(浜松市)の症例

 

<施術内容と経過>
痛みを訴えられている場所を確認しながら調べていくと、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)の腱で、関節の中の痛みではないことがわかった。
痛みを感じている腱を押してもそれほど強い痛みはなく、腱がつながっている筋肉の方が固くなっている為、全体的な筋肉+腱の長さが足りなくなっていると判断して施術を開始。

初回
長年足を引きずるように歩いていたこともあり、体全体が大きくゆがんでいる為、まずは全身の骨格調整を行う。それだけで深く膝を曲げてもらうと、痛みが7割ほどまで軽減される。太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)を鍼でゆるめると違和感がある程度にまで改善したため、施術終了。

2回目(一週間後)
2日前ぐらいまでは、かなり楽に過ごせていたがまた、徐々に痛みが出るようになって来ているとのこと。全身の骨格調整と太ももの前の筋肉を鍼で緩めて施術終了。

3回目(一週間後)
深く曲げると違和感を感じるが、今週はほとんど膝の痛みを意識することなく過ごせていた。全身の骨格調整と太ももの前の筋肉を鍼で緩めて施術終了。

4回目(一週間後)
正座も問題なくできているとのことで、今回から施術間隔を広げる。

5回目(二週間後)
膝の調子が良かったので、久しぶりに旅行に行ってきて結構歩いたその翌日はさすがに痛みを感じるようになったが、自然に元の状態に回復した。さらに施術間隔を広げる。

6回目(一ヶ月後)
膝に不安を感じることもなくスムーズに一ヶ月過ごすことが出来ていた。全身の骨格も安定し、太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)も柔らかい状態が維持できている為、今回で卒業とした。

 

<まとめ>
筋肉が固くなることで腱に負担がかかって痛みが出ていた症例。

この方の場合、痛みのある腱ではなく腱を引っ張っている筋肉が原因で痛みが出ていたため、筋肉の緊張をゆるめることで順調に改善していった。初期であれば全身の骨格調整が必要なかったと思われる。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

この記事を書いた人

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
2012年に独立開業。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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