コメカミの頭痛に悩む40代男性(浜松市)の鍼灸症例

<初診時のカウンセリング>
2年前から左右のコメカミに脈打つような鋭い痛みの頭痛が出るようになり、内科を受診していた。薬を飲むと治まる為、月に4回程度頭痛になるのだが、ずっと薬で対応していた。

今回、4日前からはじまった頭痛が、薬を飲んでも全く効果がなく、薬を変えてもらってもよくならない為、ネットで調べて来院した。

鍼灸は初めての来院。
コメカミの頭痛に悩む40代男性(浜松市)の症例

 

<施術内容と経過>

症状は典型的な片頭痛である。首こり、肩こりの自覚もあり、2年前までは頭痛はなかったので、コメカミに通じる血管が首・肩こりで圧迫を受けてこっているのではないかと思われる。血管を圧迫している首・肩こりの改善を目標に施術を開始する。

初回
内臓のチェックでは異常反応はなし、骨格を調べていくと頸椎の1番(7本ある首の骨のうちの一番上の骨)の位置が左方向に回転(左回旋)していた。腰椎(腰の骨)にもゆがみがみられたため、バランスを保つために首の骨が回転している可能性がある。腰の調整を行ってから首の骨を確認すると7割程度まで正しい位置に戻っており、首の骨の微調整と全身の筋肉を鍼で緩めて施術終了。

2回目(一週間後)
前回の施術後から4日間続いていた頭痛はピタリと感じなくなった。代わりに肩こりと腰痛を感じた。血流が良くなることとバランスが変わったことで、麻痺していた神経が正常に働き始め痛みやこりを自覚できるようになったようである。同じく腰と首の骨の調整と全身の筋肉をゆるめて施術終了。

3回目(一週間後)
昨日パチンコ屋に行った時に急激に肩が張って、それから頭痛まではいかないが頭にもやもやした感じが出ている。おそらく、タバコの副流煙を刷ったことで血管運動がおこり、血管が拡がりかかってしまっている状態のようである。施術後は頭のもやもや感もスッキリした状態で終了。

4回目(一週間後)
頭痛や肩こり、腰痛もなく過ごせていた。首の骨の微調整をしてから鍼で全身をゆるめて施術終了。施術間隔を広げていく。

5回目(二週間後)
二週間の間に頭痛もなく過ごせていた。元々2週間の間に2回は頭痛が起きていたので発生頻度も減っているようである。首の骨の微調整を行ってから全身を鍼で緩めて施術終了。施術間隔をさらに伸ばす。

6回目(一ヶ月後)
一ヶ月間肩こりを時々感じることはあったが、頭痛は一度も出なかった。首の骨のゆがみも問題ない範囲で安定している為、全身を鍼でゆるめて施術終了。今回で卒業とした。本人の希望でメンテナンスへ移行。

 

<まとめ>
肩こりが血管を圧迫して片頭痛を引き起こしていた症例。

肩こりや首こりは片頭痛の中でも最も改善がしやすい原因ではあるが、タバコやアルコールなど、血管を広げたり縮めたりする作用の物質に反応する方だと、そういった物質との接触は避けた方が良いので、嗜好されている場合には改善が難しい。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

頭痛の改善について詳しく解説していますので、ご興味がある方は是非ご覧ください。

この記事を書いた人

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
2012年に独立開業。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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頭痛首こり、肩こり
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