精神的ショックを受けた後から出てきた右足の坐骨神経痛で来院された30代男性(浜松市)の鍼灸症例

<初診時のカウンセリング>
以前にも一度坐骨神経痛になったことがあるのだが、2カ月ぐらい前に精神的にショックを受けることがあり、その時にぎっくり腰をやってぎっくり腰の治りかけぐらいから右のおしりから太ももにかけてひきつれるような痛みが出るようになった。病院で坐骨神経痛の診断を受けたが薬を飲んでもあまり改善が見られない為来院した。

今回、はじめて鍼灸をうける。

<施術内容と経過>
カウンセリングで細かく2カ月前の精神的ショックについて話を伺っていくと、話し終わった後の坐骨神経痛の痛みがそれだけで軽減していた。肉体的な問題というよりは主に心因的な問題がある坐骨神経痛の可能性が高い。カウンセリングを主軸にしていきながら神経痛の痛みの部分には直接刺激しすぎないように注意しながら施術を進めていく。

初回
カウンセリングを行った後、全身調整と全身の筋肉を緩める施術を行った。施術後は、来院時の半分程度まで痛みは軽減しているとのこと。

2回目(一週間後)
前回の施術後から痛みが出たりでなかったりという感じで、ずっと痛いということはなくなった。カウンセリング、全身調整、全身の筋肉を緩める。

3回目(一週間後)
かなり痛みは減り初回来院時と比べて4ぐらいまでの痛みで過ごせている。痛みが軽くなったことで結構動き回れるようになってきたとのこと。カウンセリング、全身調整、全身の筋肉を緩める。

4回目(10日後)
まずまずの調子ではあるのだが、付き合っていた方と別れることになり、それで精神的ショックを受けてメンタル的に落ちかかったいる。カウンセリング、全身調整、全身の筋肉を緩める。

5回目(二週間後)
前回の来院時からは、メンタルの落ち込みからは脱却し、ツッパリ感が主体で軽い痛みが出るが動く分には支障がない程度まで状態が改善してきている。

6回目(三週間後)
仕事終わりに痛みを感じることはあるのだが、日常生活ではそれほど痛みを感じることがなく過ごせている。

7回目(一カ月後)
雨が降って冷えた日だけ痛みが出たが、それ以外は問題なく調子よく過ごせていた。今回で卒業とした。

<まとめ>
心理的な問題が絡んだ坐骨神経痛の症例。

最新の慢性腰痛や坐骨神経痛の痛みの考え方として心理的な問題が指摘されており、海外では精神科医を治療チームに加えて腰痛や坐骨神経痛の治療に当たることが多いそうである。そういった意味では海外のアプローチ法に非常に近い方法で今回は改善を試みた症例といえる。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

この記事を書いた人

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
2012年に独立開業。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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