関節リウマチ疑いがあるが病院へ行っていない、胸と背中の痛みで来院された70代女性(浜松市)の鍼灸症例

<初診時のカウンセリング>
数十年前に胸と背中に痛みが発症し、病院で関節リウマチ疑いとの診断を受けたことがあるのだが服薬が嫌な為、それ以来病院へは通っていない。

痛みはずっとある為、何とか取りたいとのことで来院した。

傷む場所は関節リウマチの好発部位である指ではなく胸と背中の胸肋関節と椎肋関節である為、リウマチなのかは不明である。

今回、初めて鍼灸を受ける。

<施術内容と経過>
関節リウマチの疑いということで、それ以上詳しい検査をしていない為よくわからないが、好発部位とは異なる場所の痛みを訴えていることと、背骨が変形するなど関節リウマチの炎症による変形が診られないことから、別の要因で痛みが出ているのではないかと考えた。

初回
胸の前後の肋骨周辺の筋肉を緩める施術を行うことと、カウンセリングを行っていてかなりネガティブ思考な為、心理療法を行った。

2回目(一週間後)
前回の施術後、強い痛みを感じることがなくなり、痛みを感じる頻度が半分程度まで減ったとのこと。肋骨周辺への施術と心理療法。

3回目(一週間後)
痛みは出ているが、以前のように痛みに意識を持っていかれて身の回りのことが出来ないということはなく過ごせている。発言も少しずつ前向きな発言をするようになってきた。肋骨周辺への施術と心理療法。

4回目(一週間後)
背中の痛みがほとんど出なくなったようで、凄く楽に過ごせているとのこと。肋骨周辺への施術と心理療法。

5回目(一週間後)
今回は調子が崩れたようで、背中の痛みが再発。はりで重点的に背中の筋肉が固くなっている部分を緩める。

6回目(二週間後)
若干、痛みを感じることはあるが、比較的軽く日常生活に支障をきたすほどの痛みは出ることなく過ごせている。

7回目(三週間後)
時々痛みを感じる日もあるが、今までのように毎日痛いということはほとんどなく、痛みが出ても数分以内に消えてしまう状態で過ごせている。

8回目(一カ月後)
痛みを感じることもほとんどなく、元気に過ごせている為、今回で卒業とした。

<まとめ>
初回に心理療法を行った直後にかなり痛みが引いたため、本質的には心理ストレスからくる痛み(心身症)であったのではないかと思われる症例。

過去の怒りの感情を開放するという心理療法を行ったのだが、途中5回目の施術の時に調子が崩れた時は別件でストレスを受けており、心理的な影響からの影響がかなり大きかった。

※こちらの記事は症例であり、全ての方に効果を保証するものではありません。効果には個人差があります。

この記事を書いた人

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
2012年に独立開業。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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