自律神経疾患から元気になったと思ったのに、急に体調が崩れる原因

こんにちは、心身堂鍼灸院の佐野です。

自律神経失調症、パニック障害、うつ病、適応障害などの自律神経系の疾患から改善していく過程で、自分でも驚くぐらい元気だったのに数分で突然、体調が悪くなって動けなくなってしまうことがあります。

今回は元気になったと思ったのに急に体調が崩れる原因について一緒に考えていきましょう。

結論:体感的な体力ゲージがあまり正確ではなくなってしまう。

体調がよくなってくると、今までできなかったことが徐々にできるようになってきます。

最初は今までできなかったことが改善に伴って徐々にできることが増えていきます。

家事が行えるようになってきたり、外出して買い物や食事に出かけられるようになってきたりと、今まで体調不良で制限されていたことができるようになってきます。

しかし、元気になったと思ってあれもこれもやっていると、わずか数分の間に「あれ?」という感じで、急激に体調が悪くなったり、突然頭が全く働かなくなる、全身が急激にだるくなる、強い眠気に襲われることがあります。

体調がよくなってきたときによくみられるのですが、「体感的に感じている体力」と「実際の体力」の差が急激な体調不良の原因になります。

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病気前と異なる体感の体力ゲージ

誰しも疲労を体感的に感じていて、その体感的な疲労度に応じてまだ動けるのか、休みたいのかを決めている方がほとんどだと思います。

いうなれば、体力ゲージのようなものを感覚的に感じていて、ゲージが少なくなると疲れたと感じて動きたくなくなり、休もうとします。

自律神経系の疾患をやってしまうと、この体感的な体力ゲージがうまく機能しなくなる方が多いです。

スマホの古くなったバッテリーを使っているような感じといえばよいでしょうか。

ついさっきまで80%表示だったのに、突然残量が5%になって電池切れになってしまう感覚に近いことが多いです。

体力ゲージが正しい数字を示さなくなって、通常であれば「疲れて休みたい」という感覚が出てくるほど体力がなくなった状態でも、80%表示になっていたりするので、疲れを認識せずに動きすぎてしまい、一気に体調不良が出てくることになります。

体力ゲージは元に戻るのか?

改善が進んでいくと、急激に動けなくなるということは減っていきます。

これは体力ゲージの精度が元に戻っていくというより、体力そのものが増えることが一つの要因です。

また、動きすぎて体調を崩す経験を繰り返していくうちに、微細な疲労の兆候を少しずつ学習していくことができます。

その微細な疲労の兆候を見と土佐内容に生活すると、動けなくなるほど疲労するまで活動しないようにセーブできるようになります。

体感的な体力ゲージの機能が戻らなくても、経験を積むことで管理能力が向上することで、体調不良を予防できるようになります。

体感的には「まだ活動できそうだな」という感覚を持ちながら、少し目が疲れた感じがあるからとか、体の感覚にわずかな違和感が出てきたとか、これだけ動いたからまだ疲労感はないけど、一度休憩を取ろうといった感じです。

病前のように、疲労限界まで動き続けるということは、基本的にしない生活に切り替えていっていただくことになるので、体力ゲージが元に戻っていないのではないかと考えられます。

病前のように活動したい

病前のように活動しようとすると、病前よりも圧倒的な体力をつけることが必要になってきます。

何年もかけて生活習慣、食生活を適正なものにした状態で、運動強度を徐々に上げていってエネルギーを生産するミトコンドリアの数を増やしていく努力を継続していくことが重要です。

自律神経系の疾患をやった後は、疲れやすくなって体力も低下するので、数年から10数年かけて体力づくりを継続していくつもりで改善に取り組むことが大切です。

まとめ

自律神経失調症、パニック障害、うつ病、適応障害などの自律神経系を一度壊した経験がある方の多くが、自分自身の疲労度や体力の残りを認識する能力が低下する傾向があります。

体調が回復してきて、自覚的にはまだまだ活動ができるという感覚があっても、この感覚が正確でないことで動きすぎてしまい、その結果、突然体調を崩すということが起こりやすくなります。

ベースとなる基礎体力を高めていくことや体感だけでなく自分の体が発する微細な疲労の兆候を見つけられるようになることで、突然体調を崩すことは減っていきますが、病前のような感覚に従って体力の限界まで活動することが難しくなる傾向があります。

基礎体力の向上には生活習慣や食習慣を適正な状態の継続と運動強度を徐々に上げることが有効ですが、体力がつくまでには数か月から数年単位での長期的な継続が重要になります。

当院での改善をご検討の方は自律神経失調症をご覧ください。

遠方で来院が難しいけれど、セカンドオピニオンとしての意見が聞きたい、カウンセリング(助言)を受けたいという方はオンラインカウンセリングをご利用ください。

 

心身堂鍼灸院院長
この記事を書いた人
鍼灸師 佐野 佑介

静岡県浜松市中央区和地山で自律神経・メンタル専門のはりを刺さない心身堂鍼灸院を開業。
自身も26歳の時にパニック障害から自律神経症状に苦しんだ経験を持つ。
パニック障害、広場恐怖症、うつ病などの精神疾患領域と起立性調節障害、機能性ディスペプシア、眩暈などの自律神経疾患の専門の鍼灸師。
国家資格 はり師(148056号)・きゅう師(147820号)
医薬品登録販売者試験 合格

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