過敏性腸症候群(IBS)

過敏性腸症候群(IBS)

このような症状にお悩みではありませんか?

  • 3ヵ月の間に月に3日以上にわたってお腹の痛みや不快感に悩んでいる。
  • 過敏性腸症候群と診断された。
  • 出かける前などちょっとした緊張で腹痛が出る。
  • 排便によって腹痛が楽になる。
  • 排便の回数が増えたり減ったり変化する
  • 便の形が柔らかくなったり硬くなったりする
  • 直ぐにトイレに行けない環境が怖い。

過敏性腸症候群の改善に取り組んでみませんか?

過敏性腸症候群(IBS)による腹痛ホームページをご覧いただきありがとうございます。心身堂鍼灸院の佐野です。上記のチェック項目にいくつ当てはまったでしょうか?

上記のような症状があると、出かけるのも嫌になってしまいますし、トイレに行けない状況でお腹が痛くなったらと考えると不安になりますよね。

過敏性腸症候群に鍼灸が有効性(※参考文献参照)について研究報告は多くされているのですが、残念ながらその原因の完全解明までには至っていません。

しかし、当院でも過敏性腸症候群に悩まれている方が改善されるケースは多く見受けられます。

このページでは鍼灸施術を通してわかってきた、過敏性腸症候群の改善について書かせて頂いております。

医学的に完全解明されていない過敏性腸症候群は鍼灸や整体で完治可能だという嘘を言うつもりはありませんが、改善可能な過敏性腸症候群があるのも事実です。

私の臨床経験が、あなたが過敏性腸症候群を改善する為のヒントになると思いますので、ぜひ最後までご一読ください。

当院で過敏性腸症候群が改善される6つの原因とアプローチ

前述した通り、過敏性腸症候群の原因は完全解明されていません。しかし、過敏性腸症候群と診断された方の改善のお手伝いをするうちに改善可能なパターンがあることがわかってきました。

当院ではどのような経過で過敏性腸症候群を発症したのか?また、どんな時に症状が強く出やすいかなどをお伺いしたうえで、身体の状態を診させて頂き、施術方針を決めていきます。

当院で改善実績が確認できたパターンは大きく、この6つの原因に対してアプローチを行った際に改善されています。

6つのうち1つだけのアプローチで改善する場合もあれば、1つだけでも効果はあるものの、複数のアプローチを組み合わせることでより症状が軽い状態まで改善することもあります。

1.腸の一部がこり固まることで蠕動運動(腸の動き)が悪くなって起こる過敏性腸症候群

一般的に言われるように感染性腸炎の後から発症してきた場合には、腸が最初にダメージを受けたことが考えられます。

その場合には腸の一部分に固さが出ていないか?などを触診で確認し、固さがあれば必要な施術を行っていきます。

腸は蠕動運動といって波状に収縮していくという連続運動によって内容物(消化物や便)を移動させています。

簡単に言えばチューブのわさびなどを出す際に端の方からだんだん押し潰して中身を異動させるのと同じ動きです。

正常な蠕動運動

しかし、途中に既に固まって狭くなっている部位があると、内容物がスムーズに移動出来なくなります。

腸の一部が固くなることで起こる過敏性腸症候群

その結果、内容物を動かそうとして腸をさらに収縮してそれが痛みとなったり、うまく動かなくなった結果、内容物が一定の場所にとどまってしまい水分が不足して腸内を便が滑らず便秘になりやすくなります。

当院でははりで固まっている場所をゆるめることで腸の動きを正常に動きやすいように施術をしています。

腸の固さが取れてくると腹痛が出にくくなったり、お通じが正常になって改善してきます。

2.腸内環境が乱れた過敏性腸症候群

腸内細菌叢(腸内環境・腸内フローラ)が悪くなることで、腸の動きを制御するセロトニンの過不足に影響が出やすくなることがわかっています。

卵が先か、鶏が先かと同じく、腸内フローラの状態が悪いから過敏性腸症候群になったのか、過敏性腸症候群になって便秘や下痢を繰り返した結果、腸内フローラの状態が悪くなるのかはわかりませんが、過敏性腸症候群の方は腸内フローラが乱れていることがわかっています。

過敏性腸症候群では腸内フローラが乱れている

専門的に腸内細菌叢を分析して、便移植(一度抗生剤で腸内の細菌を除菌し、他者の理想的な腸内細菌叢の便から生成された種菌を移植する)を行う方法がありますが、最低でも100万円ぐらいの費用がかかり、高額療養費の対象にならない為一般の方にとってはあまり現実的ではありません。

当院では現在の食事内容を聞きながら、便やガスの状態に合わせて食物繊維の摂り方や発酵食品についての基本を実践できるように指導させて頂いております。

便秘や下痢がひどいとせっかく育てた腸内細菌が流れてしまう為、扱いが難しい部分はありますが完璧な食事管理よりも少し緩めの継続できる栄養療法を行うことで、腸内フローラを整えるサポートをさせて頂いています。

極端に腸内フローラが乱れていなければ、適切な食事で十分腸内環境は改善してくることも多いです。

3.心理ストレスから自律神経が乱れて過敏性腸症候群になっている

出かけようとすると腹痛になったり、下痢しやすいというのは、過敏性腸症候群で比較的よくみられる症状の一つです。

過敏性腸症候群になり易い方の性格的な特性として、真面目、几帳面、気遣いができる、頑張り屋さん、落ち込みやすいなどの特徴があります。

こういった性格的な特性を持っていることで、長期にわたって心理的なストレスを受けやすくなります。

心理療法で心理ストレスへの耐性を上げる

長期的なストレスは自律神経を乱してしまいその結果、慢性的に緊張状態にあることで過敏性腸症候群になってきてしまっている場合があります。

当院では認知行動療法(CBT)や性格形成に関与した過去の成長過程を振り返る心理療法を行うなど、心に柔軟性をつける心理的なトレーニングを行っていくことで、心理ストレスに対する耐性を高めて心理ストレスからの影響を減らすアプローチを行っています。

4.身体ストレスが自律神経を乱している過敏性腸症候群

ストレスというと心理的なストレスだけを考えられることが多いのですが、例えば肩こり、腰痛、首こりによる脳への血流低下、不眠、リラックスできない等も身体の中では心理ストレスと同じようにストレス反応が発生します。

当院以外にも整体や鍼灸などを行っている治療院で過敏性腸症候群の改善を行っているのはこの身体ストレスによる過敏性腸症候群に対するアプローチ法です。

身体の歪み、背骨の動き、筋肉のコリ、脳脊髄液の循環など、アプローチ方法は先生によって多少の差はありますが、自律神経を乱す身体ストレス(自覚のあるなしに関わらない身体の不調)となっている原因を見つけ出して改善することで、身体ストレスが改善され過敏性腸症候群も改善されていきます。

自律神経

しかし、身体ストレスが自律神経を乱している原因との因果関係がない場合には、過敏性腸症候群の改善は期待が出来ません。

当院が施術だけにフォーカスしないのは、身体ストレスという数ある可能性のうちの一つでしかないという事実に基づいています。

5.過剰適応で発生する過敏性腸症候群

過剰適応というのは「一見適応しているように見えるが無理をしているだけで、無理を続けないと適応しているように見える状態を維持できない」ことを指します。

例えば、集団生活が苦手であったり、話を聞きながらノートを書くといったマルチタスクが難しい、時間の管理が難しい、忘れ物が多いなど、発達障害と診断できないレベルであってもその人にとっては普通の日常生活を周囲の人と同じレベルでこなすことが遺伝的に難しい場合があります。

遺伝的に平均的な能力を持って生まれてきていたとしても、周囲の人が異常なまでに優秀な人ばかりの環境にいたり、仕事量が過剰なども過剰適応状態になり、強いストレスがかかり続けます。

過剰適応

このようにその人の能力レベルと環境がミスマッチを起こしている場合には環境を見直すことが大切になります。

過剰適応が疑われる場合には、仕事の量を減らす、場合によっては部署異動や転職するなど、適切な環境に移ることで元気に過ごせる方も多くいらっしゃいます。

6.生活習慣が原因で発生する過敏性腸症候群

内臓は自律神経からの支配だけでなく、ホルモン系からも支配を受けています。

例えば、脳から内臓へと指令を送る自律神経が調節する体内時計(中枢時計)は朝起きた時に目から太陽の光を入れることでセットされます。

しかし、ホルモン系からの内臓制御に関わる体内時計(末梢時計)は食事や運動といった刺激によってセットされます。

本来は中枢時計と抹消時計が同じ時間を刻むことで、自律神経系からの支配とホルモン系からの支配がちょうどよくなるようになっています。

しかし、生活習慣が乱れると、中枢時計と末梢時計が異なる時間を刻むことになります。

例えば自律神経系(中枢時計)からは内臓が活発に動くように指令が出ている時に、ホルモン系(抹消時計)からは腸の活動を抑えたり、腸の活動エネルギーを供給しずらいホルモン制御が起こったりすると、腸の動きに問題が生じます。

生活習慣

睡眠不足などは中枢時計の働きを乱す原因にもなります。生活習慣を整えることは基本的ですがとても重要なことです。

不規則な生活習慣のまま過敏性腸症候群を改善することは難しい為、可能な限り生活習慣を整える為に出来ることを一緒に考えて改善していきます。

当院への通院をご検討されている方へ

当院への通院をご検討いただきありがとうございます。

過敏性腸症候群は原因が完全に解明されている疾患ではありません。

その為、当院の6つのアプローチを行えば必ず改善できるといったものではありません。

改善可能な場合でも複数の原因が重なっているとそれだけ改善に手間がかかりますし、腸内フローラが関係する場合には数か月単位の長期的な改善が必要です。

最初に週1回ずつ4回程度の通院で改善がみられる場合には、経験上は継続することで良好な結果が得られやすいです。

施術回数としては、週7~8回程度で卒業して頂くことを目標にしていますが、途中でストレスがかかって体調が崩れてしまうともう少し施術回数や期間が増える傾向があります。

施術開始から4回以内は現状を維持しようとする力(恒常性・ホメオスタシス)が強く働く為、最低でも施術開始直後は週1回ぐらいの来院が必要になります。施術開始したばかりの時は施術間隔があいてしまうと、(3歩進んで3歩下がってから再度施術となるため)コリが元の状態に戻ってしまってから再度施術ということを繰り返しても思ったような効果が出ません。

当院での改善は、計画的な来院と生活習慣の改善に取り組める方に向いています。

施術回数

費用について

過敏性腸症候群は鍼灸の保険適応外なので、施術にかかる費用は全額自費となります。1回の施術料は以下の通りとなっております。

施術料

最後に大切なお話

過敏性腸症候群は腸内環境と深い関係がある為、外出先でトイレに行くことが出来ず、粗相をしてしまったらと考えて不安や緊張状態が続きやすい疾患です。

その結果、不安障害(パニック障害)、広場恐怖症、場合によってはストレスからうつ病になる方もいるので、甘く考えることが出来ない疾患です。

医学に100%絶対に改善が可能であるということは元々ありえない為、最終的にはあなたの自信で判断することが大切です。

当院の施術は腸の一部が固いことが原因の過敏性腸症候群、心理的なストレスからの過敏性腸症候群、身体的ストレスから自律神経が乱れている過敏性腸症候群に効果が期待できます。

しかし、これらの施術もストレス環境からは離れる、生活習慣を整えるといった基本的な土台の上で初めて効果を発揮します。

当院での改善に取り組んでみたいと思われた方は下記の連絡先へ「ホームページを見て、予約をしたい」と今すぐご連絡ください。

私の持てるすべての技術と知識を総動員して、1日も早く日常生活に戻れるようにお手伝いさせて頂きます。

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参考文献

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