起立性調節障害の症状でお悩みの方へ

当院で起立性調節障害の改善に取り組まれた方の声
※個人の感想であり、効果には個人差があります。








- 年齢が10~19歳という第二次性徴期にあたる。
- 朝、何度起こしても起きることができない。
- 立ち上がるとめまい(立ち眩み)がする。
- 長時間立っていたり、座っているのが辛い。
- 朝起きることができない、動悸、頭痛、だるさ(全身倦怠感)、食欲不振を訴えるなどで生活に支障が出ている。
- 午前中症状が強く午後や夕方になると症状が軽快または消失する。
- 夜眠れず昼夜逆転の生活習慣に変化してきている。
- イライラしやすかったり。集中力がなく感情が不安定。
- 本人は学校へ行きたいというが、学校へ行けない。
こんにちは、浜松市中区和地山にあります。心身堂鍼灸院院長の佐野佑介です。
上記の内容にいくつ当てはまったでしょうか?朝の起きられない状態や頭痛や腹痛、気持ち悪さなどの不調が何日も続くと、不安になりますよね。
上記のような症状がある場合には起立性調節障害が疑われます。何らかの身体的・心理的・物理的ストレスが加わることで自律神経に悪影響を与えて発症することが多い疾患です。一番発生しやすいのは思春期ではあるものの、大人であっても起立性調節障害の症状に悩まされる方もいらっしゃいます。
原因となるストレスは、急激な身体の成長、肩こりやお腹が弱いなどの体質、仕事や勉強のストレス、複雑化した人間関係、いじめ、睡眠障害、マルトリートメント(不適切な養育:家庭内不和、過干渉、過保護、無関心、非共感的なコミュニケーション)、熱中症などから回復しないなどです。
症例によって原因となるストレスは異なりますが、強いストレスがかかることで自律神経を乱し、その結果として朝起きられない、夜なかなか寝付けない、倦怠感(だるい)、頭痛、腹痛、気持ちが悪い、食欲不振、夜眠れない、気力がわかない、微熱が続くなどの症状に悩まされる疾患です。
特に午前中に症状が強く、夕方にかけて元気になってくるということが多いのですが、1日中体調が悪い子もいます。
起立性調節障害は自律神経の乱れによる循環器系異常ですので、血圧が上がらない、維持できないことで、立ち眩みや長時間立っていられない(体を起こしていられない)、疲れやすい、体を起こしただけや階段を少し上っただけで動悸がする、朝血圧が低いことで起きられないなど、血圧の調整が上手くできていないことで様々な症状が出てきます。
確定診断では新起立試験(寝たり、座ったり、立ったりしながら血圧を測定する)を行いますが、血圧が正常で立ち眩みなども出ない正常血圧型も存在します。
最高血圧が110に届かないリラックスしていると思われるような血圧のまま緊張していると思われるぐらい心拍数が高い(80ぐらい)という、交感神経が高さと副交感神経の高さが同時に現れているようなアンバランスさをもっている方が多いのです。

一昔前までは怠けていると勘違いされていたこともありましたが、近年では疾患として認知されるようになってきました。
何らかのストレスが自律神経を乱す自律神経疾患である為、○○という薬で治る、○○という治療で治るといった治療法が確立されているわけではありません。
しかし、”何らかのストレス”が何であるのかを見つけ出して対処することで起立性調節障害の症状は改善されていきます。(一部の難治性睡眠障害が原因の場合は改善が難しいものもあります。)
当院には思春期の自律神経疾患である起立性調節障害またはその疑いのあるお子さんが多数来院されて元気を取り戻されています。

不登校と起立性調節障害の違いと関係性
起立性調節障害は厳密に定義すると、体を起こしたときにめまいや頭痛、気を失うなど血圧を維持する循環器系への自律神経調整が出来なくなってしまう自律神経疾患です。
その為、朝目覚めても体を起こすことが出来ない、学校へ行きたいけれど行けないという状態が発生します。
専門は小児科になりますが、高校生以降に発症した場合には小児科では診てもらうことが出来なくなります。内科もしくは自律神経失調症などを扱う心療内科で診てもらうことになります。
血圧異常がなければ起立性調節障害と診断しないという医師と血圧異常がなくても起立性調節障害と診断する医師が混在しています。

不登校の原因は様々ありますが、元々何らかの心理的または発達的な問題を抱えている事で学校へ行けなくなっている場合があります。
学校へ行かなくてはいけないと真面目に考えている子供ほど、学校へ行けない自分はダメだという自己否定によるストレスや将来への不安等も強くなり、それが余計に自律神経系に悪影響を与えます。
最初に学校に行けなくなってしまい、自分を責めることで自律神経が乱れて(自律神経失調症になり)夜眠れない、朝起きられない、頭痛、腹痛、気持ちが悪いなどの症状に悩まされ始める子と、無理して学校へ行っていたストレスから自律神経症状に悩まされて学校へ行けなくなっていく子供がいます。

起立性調節障害も原因は何らかのストレスが関わるため、起立性調節障害なのかそうではないのかは、血圧を維持できないなどの循環器系の問題を抱えるか抱えないのかの差でしかありません。
不登校が根っこにある場合でも、自律神経の乱れ方によっては血圧異常が出る為、起立性調節障害となるケースもあります。
不登校で血圧異常がない場合でも、自律神経失調症と同じ状態ではある為、自律神経の乱れによる症状の辛さは本当にあり、仮病ではありません。
私が今まで診させて頂いた子供の経過から起立性調節障害と不登校には以下のように大きく5パターンが存在していることがわかってきました。
- 血圧異常あり
- ・起立性調節障害(学校へ行くこと以外のストレス)によって学校へ行けなくなっている
- ・学校関連のストレスから起立性調節障害が発症している
- ・起立性調節障害によって学校へ行けない期間が長くなったことで学校が怖くなって不登校になってきている
- 血圧異常なし
- ・学校関連のストレスから自律神経が乱れて症状に悩まされている
- ・起立性調節障害(学校へ行くこと以外のストレス)、不登校心理ストレス以外のストレスによって自律神経が乱れて症状に悩まされている
客観的に不登校が絡む問題なのかは、症状が改善されて学校へすんなり戻るかどうかで判断するしかありません。
起立性調節障害であってもなくても自律神経が乱れて症状に苦しんでいるという点は同じです。
自律神経を乱す医学メカニズムに沿った対応をしていくことが大切になります。
不登校の心理を持っているかいないかで特別な対応が必要になってくるのは症状が改善されて来た段階です。学校へ行くこと以外のストレスが原因で起立性調節障害になって学校へ行けていない子供であれば放っておいても学校に行きますので特別な対応は必要ありません。

しかし、不登校の心理を持っている子供や体調不良で長期学校へ行けなかったことで学校への復帰が怖くなって不登校になる場合は、全ての症状がなくなり、朝起きられるようになったとしても学校へ行くことができません。
「体調が良くなったなら学校へ行ったら?」などの声掛けをしたり、無言の圧力がかかると体調が悪ければ学校へ行かなくていいという疾病利得(病気でいる方が都合が良い)を学習することになり、無意識レベルで再び自律神経症状を出す悪循環になっていき引きこもりの原因になるので注意が必要です。
当院で起立性調節障害が改善される5つの理由
ここでは当院に来院されたお子さんがなぜ元気を取り戻されていくのか?その理由をご紹介します。前述した不登校心理からくる自律神経の乱れであっても症状の改善までは同じ対応で改善されてきます。
理由1:子供にとって安心・安全を作ることを大切にする
起立性調節障害を改善するための第一歩は、子供が安心・安全だと感じる環境作りが大切です。学校へ行けていないことに負い目を持ちそれがストレスとして追加されることで状態が悪化する子供は多いです。
「学校へ行けていない自分はダメだ。」と子供が感じないように、親御さんには「子供の存在そのものを肯定し共感的な態度で接する」環境づくりが求められます。それが、自律神経が正常に機能する為に必要な安心・安全を感じられる環境になります。
「学校へ行けていない自分であっても親御さんが受容してくれ、愛してくれ、味方でいてくれる」と感じられている子供は心身の改善に専念することが出来ます。

病気の特性上、怠けているだけのようにも見えてしまうことも多く、夜中までスマホいじっているからではないのか?と思いたくなる場面も多々あります。
しかし、意志の弱さ(脳血流が悪くて理性の力が弱くなったり、ストレスにより脳内のセロトニンが低下しているので感情が不安定になり易い)まで含めて病気としての性質を含みます。
好きにやりたい放題やらせて下さいというわけではなく、心から共感的に接していくという難しいことを求められるのです。
どういう接し方をするのか?という言葉選びや対応もある程度大切ですが、それ以上にどういう気持ちで子供の心に寄り添って支えていくのかが大切です。
親御さんももちろん子供の将来が心配で不安になると思います。しかし、親御さん自身の心の状態が不安定であれば当然子供も不安定になります。
首肩こりなどの身体的なストレスだけが原因で起立性調節障害になっている場合でも、安心できる環境で休息する為の期間は必要になります。
現実的な出席日数や受験が関わってくると、一日も早く学校へ普通に通えるようにしたいお気持ちはわかります。
しかし、朝起きられないなどの症状が出てくるまで長い間我慢を続けてきた積み重ね限界に達した結果自律神経が乱れて、今の症状が出ています。
子供が安心して親御さんに今抱えている悩みや辛さを抵抗なく話が出来る信頼関係が構築できているのか、いま一度振り返っていく必要があります。
理由2:刺さない鍼で首こり改善を行い脳血流の改善を促す
自律神経の権威である東京脳神経センターの松井孝嘉医師は鍼灸による首こり改善で、自律神経疾患が改善する症例を多数報告しています。
首こりは脳へ血液を送る総頚動脈(そうけいどうみゃく)と椎骨動脈(ついこつどうみゃく)の4本の血管を圧迫し、循環中枢や睡眠中枢への血流を邪魔して起立性調節障害の症状を引き起こす要因の一つになっていると考えられます。
また、身体がこわばっている状態は単純に身体ストレスとなり、ストレス中枢を刺激して自律神経を乱す原因となります。

首周辺は重要な神経がたくさん通っている為、安全でありながら体の深部にある動脈周辺の筋肉まで緩める専門的な技術が必要です。
当院では先端が丸くなった刺さないはりを使うことで、子供でも安全に動脈周囲までの首こり改善を行い、首こりによる脳血流の低下を改善します。
理由3:栄養・食事法の指導と内臓機能を高める施術で栄養状態を改善
起立性調節障害の症状は自律"神経"が正常に機能していないために発生します。

神経細胞はエネルギーを細胞内にためることができない細胞のため、常に血液からエネルギーの供給を受ける必要があります。
その為、首こり改善で血流を確保しつつ、血液中に神経細胞が必要とするエネルギーや栄養素が安定的に存在していられるように栄養・食事法の実践が必要になります。

また、自律神経の機能低下から内臓への血流が悪くなり内臓機能が低下していることも多いため、内臓に血液を導くための鍼灸や整体を行っていきます。
そうすることで、神経が必要とするエネルギーや栄養が血液中に安定的に供給され、自律神経の働きが正常化(整う)することが期待できます。
理由4:心理療法を行うことで心理ストレス耐性を高める
思春期は脳の成長に伴って子供自身が多感になるだけでなく、子供を取り巻く人間関係が複雑化する時期です。
その為、対人関係による心理ストレスが増えやすい時期でもあります。生きていれば様々な障害やトラブルに必ずぶつかりますが、周囲の人のサポートを受けることで乗り越えていくことが可能です。
成長段階に合わせた障害やトラブルに今までぶつかり、周囲の人に助けられながら成長してきた子供は、誰かに相談して助けを求めたり、感情をなだめてもらうなど、トラブルに揺さぶられながらもこの時期の変化を乗り越えていきます。

しかし、成長の過程で障害やトラブルに自分で対処せずに周りの人が代わりに解決してきたり、誰にも助けてもらえなかったり、適切な失敗体験や挫折を味わうことがなかったなどの環境で成長してきた子供は、人に相談できない、助けを求めることが出来ない、信頼できる友人がいないなどの状態に陥りやすく、強い心理ストレスを一人で抱えることとなります。
その結果、何かストレスがあるのか?と聞いても、人を信頼できないため話すこともできず、自分の感情を言葉にしたことがあまりない為そもそも何が嫌なのかを言語化できないという悪循環に陥り、「ストレスがわからない。学校へ行きたいけど、学校へ行けない」などの状態へ陥ります。
特に親御さんがとても子供をかわいがってこられた場合や、放任されてきた手の掛らない良い子に多いですが、本来小学生の時に学ぶ対人関係を高校生になって学びなおす必要がある場合も少なくありません。
中学生や高校生になればそれなりに自分で決めて行動をとることが求められますが、そういった経験が少なければ年齢だけが上がってストレス耐性が身につきません。
経験を少しずつ積んで行ったり、自分の思考のパターンを理解してストレス耐性を高めていくことも必要になっていきます。
理由5:起立性調節障害の方を多く診てきた経験による段階的な生活習慣の改善
起立性調節障害も自律神経の問題ですので、医学メカニズムに沿った対応がとても重要になります。
一般的には規則的な生活リズムになるようにと指導するようになっていますが、朝起きられないのを無理に起こすことが強いストレスとなり、自律神経に負担をかけて悪化させてしまうこともあります。
一般的に言われる正しいことがすべての人に同じように当てはまるわけではありません。その子の状態に合わせて臨機応変に生活習慣を改善していくことで体調が改善していきます。
起立性調節障害、特有の生活習慣の改善の難しさがありますが、その子の体の状態にあった生活習慣改善を少しずつ行っていくことで、効果的に生活習慣を改善していき、自律神経が再び元の機能を取り戻すようサポートしていきます。
当院への通院をご検討されている方へ
当院への通院をご検討いただきありがとうございます。
首こり改善施術、心理療法、血液中の栄養を満たすための食事・腸活の指導、運動、生活習慣の改善、親御さんのご協力などを行った際の起立性調節障害の改善率は83.1%でした。(提案通りの通院、提案通りの実践をして頂いた場合の2021年のデータ)
起立性調節障害の改善は首こり改善、栄養状態、ストレスコントロールがどの程度できるのかなどに大きく左右されますし、不登校の心理が原因としてかかわる場合には体調が改善してからが長くなります。
体調改善は継続的な施術で少しずつ変化を与えていくことが重要になりますが、現状を維持する力の強さによっても施術回数や期間が増減します。
首こりなどの身体的ストレス中心であれば数回の施術で学校へは復帰し、経過観察まで含めて、施術回数で7~10回、期間にして3ヶ月程度で卒業になることが多いですが、重症度や心理的ストレスが主体であったり、生活習慣の改善の進み具合などの本人の努力や家族の協力によって施術回数や期間は大きく増減します。

費用について
起立性調節障害は鍼灸の保険適応外なので、施術にかかる費用は全額自費となります。1回の施術料は以下の通りとなっております。
最後に大切なお話
起立性調節障害は思春期という人生で1度しかない楽しい時期を奪い、進学など後々の子供の人生へ長期にわたって悪影響を与えてしまう疾患です。
なるべく早期に気が付いてあげて、適切な対応を取ってあげることが大切です。
軽度であれば一ヶ月以内に自然治癒すると考えられていますが、学校への遅刻や欠席がみられるようになる中程度以上になると病院で治療を受けたとしても1年後に回復しているのは約50%、3年後で70~80%と言われています。
なんとか学校へ戻ったとしても体調不良自体は、4年後以降も20~40%の子供には残るとされています。
また、朝起きられないことが問題視されがちですが、睡眠障害から夜寝付けなくなっていることも多く無理に朝起きることで、睡眠不足を蓄積していってしまいます。
成長期の睡眠不足は脳の発達に悪影響(脳の委縮)を与えることがわかっています。
突然朝起きられなくなって学校を休むようになると、勉強が遅れて進学に影響が出てしまうのではないかと親御さんとしては不安な気持ちになるかと思います。
しかし、睡眠不足が子供の一生に悪影響のでる脳へのダメージを与えるリスクがあることまで考えて、今のタイミングはどういう対応をしていくのか長い目で見た子供の人生にとってなにが良いのかを判断していくことが大切です。
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起立性調節障害の改善は
- ①原因となっているストレスを特定する。
- ②一旦ストレス原因から離れる。
- ③ストレスを受けて傷ついた心身が回復しやすい条件を整えてしばらく休息させる。
- ④体調が回復してきたら、原因となったストレスを乗り越える力を身につける。
- ⑤様子を見ながら徐々に日常生活に戻っていく。
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ということを、状態を見ながら進めていきます。
原因が首肩こりからくる身体ストレスだけであれば数回の施術を受けるだけで改善傾向が見られて、3ヶ月もあれば普通の子とほとんど変わらない生活ができるようになります。しかし、首肩こりのみが原因になるのは全体の2~3割程度です。
それ以外のケースでは、根本原因となっているストレスによって首肩こりも発生してきてしまう為、施術だけでも多少の改善は見られても、普通の子と変わらない生活が出来るようになるまでには原因となっているストレス原因をみつけて取り除くことが必要になります。
起立性調節障害は病院の治療で数年はかかる疾患を何とか数ヶ月~1年ぐらいでに早めることを目標に改善に取んでいます。
何か特殊な魔法のような施術法があるわけではなく、自律神経を乱している身体的、心理的、物理的ストレスの原因を地道に探して、取り除いていくという地道な改善に向けた努力が必要です。
また、不登校の問題を抱えている場合には、体調が改善しても不登校の問題を解決しなければ学校へ通えるようにはなりません。不登校の子供もストレスから自律神経症状を出すため起立性調節障害の子供と明確な判別が難しい面がありますが、体調が悪くなければ部活だけでも参加などに積極的なのか、徹夜すれば学校へ行けてしまうかなどが一つの目安になります。
以上のことをご理解頂いた上で、当院で起立性調節障害の改善に取り組んでみたいという方は、子供の意志を確認し、下記の電話番号へ「ホームページを見て、予約をしたい」と今すぐお電話ください。
私の持てるすべての技術と知識を総動員して、1日も早く日常生活に戻れるようにお手伝いさせて頂きます。
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