皮膚を対象とする鍼灸と脳の関係
人体の中でも最大級の大きさを誇るのが皮膚です。一般の方でも毎日見ることが出来、触れることが出来る臓器であり、身近過ぎて皮膚と健康との関係性について考えたことがある方はほとんどいなのではないでしょうか?

内臓の問題が皮膚に現れる疾患としてはアトピー性皮膚炎が有名ですが、そこまで重傷でなくても、寝不足が続くと肌があれる、目の下のクマ、顔色が悪いなどの皮膚の変化は内臓や脳の状態が皮膚に現れているものです。
これは脳や内臓が不調であるという情報が皮膚に伝わることで、皮膚の血流やターンオーバー(肌の再生)のパターンに乱れが生じることで発生していると考えることができます。
情報の伝達は一方通行という事はほとんどありません。つまり、内臓・脳→皮膚という情報伝達のルートがあるなら、皮膚→内臓・脳というルートも存在するという事です。もし、皮膚の情報を書き換えることが出来たならば、脳や内臓の不調を整えることも可能になるハズです。

皮膚の情報はイオンバランスである
お肌が弱酸性であるというのは、ビ〇レのCMで皆さんもご存知かと思いますが、化学で習ったことがあると思いますが、弱酸性というのはプラスイオンとマイナスイオンの関係性によって決定されます。
このイオンバランスの乱れが肌荒れなどを起こす原因にもなるのですが、先ほどもお伝えした通り、内臓の状態が皮膚に現れるわけですから、内臓の不調が皮膚のイオンバランスに影響を与えていると考えられます。

内臓や脳の不調が皮膚の特定の場所の、イオンバランスを崩していると考えら、それこそがツボと呼ばれるところであると私は考えています。
つまり、内臓や脳の不調が極々小さなわずかな皮膚のひずみを作り出し、鍼灸師はその極僅かなひずみを指で感じ取っているのです。そのひずみ(ツボ)は、皮膚のイオンバランスの乱れによって発生しているわけですから、特に金などの伝導性の高い金属を皮膚に接近・接触させる事でイオンバランスに影響を与え、皮膚の情報を書き換えることが可能になります。
皮膚のイオンバランスが変わったという情報は、神経系を介して脳や内臓へ伝わっていきます。つまり、適切なツボのイオンバランスを正常化させてけば、体調が改善されていくのです。